今回は、大学のインターンシップ制度を利用して、Football Samurai Academyでインターンシップを行なっている、中川圭太君にインタビューを行いました。中川君は、高校時代にベトナムのインターナショナルスクールに通い、その後イギリスのグロスターシャー大学に入学しました。
様々なバックグラウンドを持つ中川君の経験談を、これから留学を希望する方々は、ぜひ参考にしてみてください。
Profile
名前:中川 圭太
年齢:22歳
留学先:イギリス
大学名:グロスターシャー大学(University of Gloucestershire)
インターンシップ先:Football Samurai Academy
インターンシップ期間:2020年8月5日〜2021年7月下旬予定
・これまでの留学経験について教えてください。
これまでの留学経験は、4年間です。イギリスに留学する前は、日本の高校に1年の冬まで通っていました。それが親の転勤をきっかけにベトナムに引っ越すことになって、ベトナムのインターナショナルスクールに2年半通いました。そのインターナショナルスクールはアメリカンでしたが、生徒のほとんどは現地のベトナム人や韓国人が多かったです。その後、2017年8月頃からイギリスの語学学校に転入しました。語学学校への転入理由は、大学と提携していたので、そのまま大学へ進学できることが決め手でした。1年間、語学学校に通った後、2018年9月からグロスターシャー大学に通い始めました。
・語学学校では主にどんなことを勉強していましたか。
英語学習と大学入学前の事前学習です。事前学習は、私の学部がスポーツや経営に関連していることもあり、ビジネスや会計などを勉強していました。
・大学では主にどんなことを勉強していますか。
スポーツ関連のコースに所属して、マーケティング・ビジネス・ヒューマンリソース・ソシオロジー・ツーリズムなどを勉強しています。スポーツチームの運営がどうなっているのか、ワールドカップなどの国際大会やイベントの企画運営も学んでいます。また、観光関連の授業もあり、旅行のツアーのプランがどう作られているかを学ぶこともあります。
・学生生活について、教えてください。
日本の大学は丸一日授業があると思いますが、イギリスの大学は週に3日しかないことがあります。とにかく休みが結構多いです。夏休みは2〜3ヶ月もあります。また、先生によっては、2時間の授業を1時間半で終わらせたり、授業を忘れて来なかったりして、とてもルーズです。日本のように出席で評価されるのではなく、出席なしでも課題の評価で成績が決まりますので、普通に授業に来ない人もいますが、課題が良ければ成績がいいという評価になっています。また、毎週水曜日はスポーツデイと言い、授業がありません。部活の試合が水曜日に組まれてて、部活に入ってる人は試合をし、入ってない人は見に来たりしています。部活は日本と違って、土日に試合がなく、水曜日が試合日です。
・部活などには入っていますか。
サッカー部に入ってたり、大学のコミュニティに参加しています。
・大学が実施するインターンシップについて、教えてください。
イギリスではインターンシップのことをPlacementと言って、それが含まれている大学のコースはサンドイッチコースと呼ばれています。私の学校は、全部のコースがこのコースに含まれていて、社会人になる前の経験として学校が奨励しています。
・大学のインターンシップ制度を利用し、Football Samurai Academyをインターンシップ先に選ばれました。決めた理由は何でしたか。
インターンシップは日本の会社でも出来ましたが、せっかくビザがあるので、イギリスでやりたかったです。現在の専攻のコースがスポーツビジネスマネジメントのため、スポーツの経験が欲しいと思い、探し始めました。Football Samurai Academyは日系のサッカースクールで、英語も話す機会があります。また、外国人のコーチが所属していたり、様々なイベントも開催していて、大学の経験とリンクしていることもあり、選びました。
・インターンシップではどんなことをしていますか。
コーチング、チーム関連の作業(報告書作成など)、メールの対応を主にやっています。今後は自分でイベントを開催して行きたいです。サッカーのイベントやコロナの制限が緩和されれば、チーム遠征や施設見学とかも企画してみたいです。
・とある一日(一日のスケジュール)
8:30 起床/準備
10:00 出社
10:00ー12:00
・メール確認
・資料作り
・SNS更新
・翻訳作業など
12:00 昼食
13:00ー16:30
・リーグ戦の報告書作り
・HPアップロード
・練習メニューの作成
・練習の準備など
16:30ー18:00
・U12を担当し、コーチング
18:30 帰宅
19:00 夕食の準備/夕食
21:00 プレミアリーグの試合観戦/フリータイム
23:00 就寝準備
24:00 就寝
・休日はどのように過ごしていますか。
一人で出かけたり、友達とパブに出かけたり。土曜日の試合後に、チームメイトとパブでサッカー観戦を良くしています。最近は、仲良しの友達3人と5kmのランニングをしています。
・グロスターシャーとロンドンの違いは何ですか。
ロンドンに住むのは、初めてですが、住みやすいです。大学のあるグロスターシャーは観光やショッピングのできる場所が少なく、行動範囲が決まってきてしまいますが、ロンドンはいろんな遊びやショッピングなどが多いので、楽しみが多くて尽きることがないです。
・インターンシップで感じた壁はありますか。
コーチングです。今までは教えられてきた側で楽でしたが、今は教えている側なので大変です。子供をまとめたり、練習のメニューを考えるときに、自分がこういうことを練習でさせたいというよりも、どういう練習をしたら選手が向上するかを考えるのがとても難しいです。自分の知識の無さを痛感しています。自分で考えているときはうまくいきますが、それを選手に説明するときに、うまく伝えられない。どう伝えればいいかが難しいです。いろんな人の説明の仕方を見たり、リサーチすることで、向上していきたいと思ってます。
・インターンシップ中の費用はどれくらいですか。
主な出費の内訳
下宿費:約15万円/月
食費:約2万円/月
交際費など:約1.5万円/月
渡航費:約15万円
生活用品:約1万円
その他雑費など:約1万円/月
・インターンシップの学びは何ですか。
約4ヶ月間、インターンシップを経験していますが、仕事の進め方やサッカークラブのまとめ方を教わっています。1日の仕事の流れや事務作業、資料の作り方を学んだり、サッカーチームのコーチもやっているのでチームをまとめたりすることも大きな学びになっています。
・これまでの留学やインターンシップを通じて身についたことは何ですか。
コミュニケーション能力です。いろんな世代の人と交流し、話す機会が増え、自分から発信しようという気持ちになっています。また、マネジメント能力も身についたと思っています。作業の流れを読みながら、1日の行動の流れを見て、今何を優先的にやるべきかを考えて取り組めるようになりました。
・インターンシップ後の自分について、簡単に教えてください。
このインターンシップを通じて得た、コミュニケーション能力や発信力を生かして、残りの大学生活の満喫と社会人になるための準備をして行きたいです。
・留学に悩んでいる皆さんへ
他国を見ることは楽しいことですし、期間はどうであれ、留学することでいろんな文化が学べたり、いろんな人に出会って人生観が変わるので、他の地に足を踏み入れることがいいことです。
私は海外に来て、自分なりにコミュニケーション能力が上がったと思っています。昔は人見知りでしたが、他国に来たことで、自分からの発信が必要と気づいたので、そういう意味では大きく成長しました。
けいたくん、ありがとうございました!
著者プロフィール
- フットボールサムライアカデミーコーチ