「プレミアリーグのチケット、高いんでしょ?」
これは、イギリスに住んでいていると、必ず聞かれる質問。
詳しく取り上げている日本のメディアがあまりなかったので、世界最高峰のプレミアリーグのチケット事情についてBBCで取り上げられているものを参考に調査してみました!
まずは、シーズンのチケットのお値段は?
シーズンチケット (年間約20〜25試合のホーム戦が見られます)
最低 最高
Arsenal £891(129,558円) £1768.5(257,080円)
Chelsea £750(109,05円) £1250(181,759円)
Tottenham £645(93,787円) £1700(247,192円)
Liverpool £685(99,604円) £869(1263,59円)
Man City £299(43,476円) £920(126,359円)
Man Utd £532(77,356円) £950(138,137円)
さて気になる、通常の一枚というと・・・
通常チケット
最低 最高
Arsenal £26(3780円) £95.5(13,813円)
Chelsea £74(10,760円) £87(12,650円)
Tottenham £20(2,908円) £75(10,905円)
Liverpool £9(1,308円) £59(8,579円)
Man City £35(5,089円) £58(8,433円)
Man Utd £31(4,507円) £53(7,70円)
注意点
赤部分
※先シーズンのArsenalのシーズンチケットが高額になっているのは、7試合のヨーロッパリーグとFAカップが保証されていました。
青部分
※リバプールの£9のチケットは、ポストコードがLの人の中で500人に配られるので、そんなに全部が安いわけじゃない
若者のスタジアム離れ?
やっぱり、プレミアリーグのチケット高いですね。
日本から観光で来る方々には正規のお値段で約1万円から1万5千円だと伝えています。
しかしながら、購入には会員登録が必要であったりとややこしいことが多いです。
ちなみに、この調査毎年行われているもので、近年は80%のチケットの価格が下がっているよう。しかし、近年若者が試合を観に来なくなっているのが現状。
若者がいかないとなっている最大の理由の一つはまさしく価格。
BBCが行った1000人の18歳から24歳に対する調査によると彼らの82%がチケット高額な価格は試合を観に行く際の障壁になっているもよう。
現にシーズンチケットを買う若者はその4%にも満たなく、月当たり1回以上行く若者は全体の26%にみたない。そのため多くのクラブは対策として若者に対して値段を下げる試みはしている。
現在のシーズンチケットフォルダーの平均年齢は41歳。
継続的なクラブ運営をしていく上でも、若者の試合観戦離れは避けたい。今後、ますますの対策を講じる必要があるのですが、面白いアイディアを出しているクラブを見つけたいですね。
チケットの価格、下げれるんです!その理由は?
クラブがチケット価格を下げられる可能性はあるのです、大きく分けると3つ。
1莫大なテレビ放映権
Premier League=莫大な放映権料。
アジア諸国におけるフットボールファンの増加も重なり、Premier Leagueのクラブに放映権収入が多く入るようになった。なにもせずに150億円以上の莫大な額が各クラブに毎シーズン振り込まれる。
2ネーミングライセンス
Premier Leagueのクラブが所有するスタジアムの多くはネーミングライツを売っていないことが多い。
NFLのクラブの80%がスタジアムスポンサーを持つのに対して、Premiere Leagueはおよそ30%のクラブしか持っていない。
マンチェスターユナイテッドはPremier Leagueのクラブで一番高く、一年間に35憶程の収益が見込める。また他のクラブでも低くても数億の収益が見込める。
これらの見込める収益を選手を買うためだけでなく観客に還元していくことが期待される。
ドイツリーグを見習ってほしい!
ブンデスリーガは5大リーグの中でもかなりチケット価格が安い。
高くても£60前後で最も安いチケットは一桁、£10台で買えるチケットはかなりある。
また、学生価格を設定し、かなり安い。
なぜそこまで安いのか、その理由はファンにある
ブンデスリーガのファンはPremier Leagueのファンよりチケットの価格に対して抗議デモをおこし、それが価格の上昇を抑えてきた歴史がある。
代表的なエピソードは、過去のチャンピオンズリーグのアーセナル対バイエルンミュンヘン(@エミレーツ)での一戦の一幕だ。
バイエルンファンは「ファンなしではほんの少しの価値もない」という横断幕を掲げた。さらには、トイレットペーパーをグランドに投げつけ、試合を一時停止させた。このようにファンによる抗議がチケット価格の低下という結果に結びついている。
なぜ下げない?チケット価格
主な、理由はチケット価格を下げる必要がないとクラブが判断しているからだ。
プレミアリーグは価格が上昇していく状況においても、観客がスタジアムから離れずに安定した収容率を誇っている。
Arsenal 99.2%
Chelsea 96.6%
Tottenham 60.3%
Liverpool 98.0%
Man City 98.2%
Man Utd 98.4%
このようにプレミアリーグ主要チームの今シーズン、ホームスタジアムを9万人収容のウェンブリーにホームスタジアムを一時的に移したTottenhamを除いて、かなりの高い割合が出ている。
この数字をみれば、首脳陣たちがチケット価格を下げることをためらう気持ちは理解できる。
ハダーズフィールドの100ポンド年間チケットとは?
ハダーズフィールドのチケット価格、シーズンチケット価格はプレミアリーグの中で最も安い。というのもチェアマンがファンに低価格を約束している。
最も安いものは£100のシーズンチケットで4000人のファンがその恩恵を受けている。一番高いシーズンチケットが£299で、マンチェスターシティの最も安いシーズンチケットの価格と同じだ。
£199がこのクラブのほぼ平均価格であるが、年間の一試合当たりは£10.47で試合が観られるということになる。フットボールは誰のためにあるか?考えさせられる価格である。
日本からいく場合、どのようにチケットを買えばよいのか?
日本からお越しの場合は、クラブのホームページにて事前にメンバーシップに登録するのがベスト!
各クラブメンバーシップは有料、無料がある。
チケットの買い方などの詳しい情報についてはこちらの記事を参照してください。
著者プロフィール
- 2009年より在英。イギリスサッカー留学マガジンFOOTBALL@UK編集長。イギリスの大学でスポーツマネージメント学部卒業。ロンドンスポニチ通信員。サッカーダイジェスト執筆など。西ロンドンにてサムライアカデミー運営。