【女子サッカー留学】元なでしこリーガーのイングランドサッカー留学

今回は2020年夏からイングランドでサッカー留学をスタートした大野美知さん(ミノリ)と和田奈央子(ナオコ)さんにイングランド留学について語ってもらいました。
元なでしこリーガーの2人が実感したイングランドサッカーや現地での生活とは・・・?


左:ナオコ、右:ミノリ

まずはじめにイングランドにくるまでの経歴を教えてください。

ナオコ:
「中学高校時代はJFAアカデミー福島というチームでプレーをしました。その後、早稲田大学に通いながら浦和レッズレディースでプレーをしていました。大学卒業後はノジマステラ相模原に4年在籍した後、オーストラリアで3ヵ月プレーをしたのですが、その時にちょうどコロナで帰国することになってしまいました。それから入国後に自主隔離の必要ないイングランドに留学して現地でサッカーをしています。」

ミノリ:
「私は中学生の時は男子と一緒に学校のサッカー部でプレーしていました。その後、大阪桐蔭高校・姫路獨協大学と進学して、伊賀FCくノ一・愛媛FCレディースに所属した後、ナオコと一緒でオーストラリアで3か月ほどプレーしました。」

オーストラリアから帰国した後に、イングランド留学を決めたのはどうしてですか。

ミノリ:
「次のシーズンにはオーストラリアに戻る計画だったので、英語の勉強ができるところを探していました。その中で、最初はカナダに行こうと思ったんですが、カナダは入国後に2週間隔離があったので断念しました。そこで調べてみるとイギリスは2週間隔離が必要ないということだったので、それが決め手です。」

ナオコ:
「日本に帰国した時はすぐにオーストラリアに戻れると思っていたんですが、それがコロナの影響ですぐには難しくなってきて、だったらこの期間に英語力を伸ばせるところがいいと思いました。」

今2人が所属しているチームはどこですか。

ナオコ:
「Actonians(アクトニアンズ)というチームでプレーしています。所属しているリーグは、FA Women’s National League South East Division 1で、プレミアリーグから数えると3部のリーグです。」

2人は日本の1部リーグ、オーストラリアの2部リーグ、そしてイングランドの3部と経験してきているわけですが、イングランド3部は他の2か国と比べてレベルはどうですか?

ナオコ:
「技術的な面ではあまりレベルは高くないです。ビルドアップとかも組み立ててくるチームはほとんど無いです。ただ、フィジカルレベルには本当に驚かされました。オーストラリアよりもフィジカル的に優れた選手が多いです。ここに関しては日本とは比べ物にならないです。」

ミノリ:
「イングランドもオーストラリアもフィジカルは凄いですね。日本では経験できないです。」

そういったフィジカルレベルが高い中でプレーするのはやりにくさを感じますか。

ナオコ:
「このタイミングでボールが欲しいのに、来ない!とか、人がいるはずのところに居ない!とか、そういったやりにくさは感じますが、逆に言えば足元の技術で他の選手には無いものを見せることができるので、そういった強みはあります。しかし、もっとこのフィジカルレベルに慣れないといけないなと思います。」

ミノリ:
「サッカーの時の気迫みたいなものが、日本と海外では全然違います。戦う姿勢とか球際の激しさとか。今では日本がすごく緩く感じます。勝負にこだわる度合いが全く違います。」

ナオコ:
「練習試合でも、負けるとお葬式みたいな雰囲気になります。これは、日本じゃありえない。」


2人の出場した試合の様子

練習環境などはどうですか。

ナオコ:
「平日練習は1回だけで少ないんですけど、2時間の練習で内容はかなりしっかりしています。ゲーム形式の練習でも、0-1で負けている状況を想定してやるといった工夫もあります。あとは、練習でもかなり激しいプレーを要求されるのが日本と違うところです。相手をケガさせないように気を付ける、といった考えはありません。」

ミノリ:
「ウォームアップの時からもう怖いですね(笑)。試合前の簡単なポゼッションのトレーニングでも『おいおい!』となるようなプレーがあったりします。」

チームメイトとのコミュニケーション等はうまく取れていますか。

ミノリ:
「チームメイトはみんなめっちゃフレンドリーで、親しく接してくれます。『こんにちは~』って覚えてみんな言ってくれます(笑)」

ナオコ:
「みんな切り替えがうまいです。サッカーのオンとオフでは人が違うみたいな。」

やはり、ロンドンのチームというだけあって、様々な人種の人がいるんですか。

ナオコ:
「そうですね。うちのチームは他のチームに比べて黒人の選手が多いように思います。」

ミノリ:
「ニュージーランド人のサイドバックの選手がいて、その人は年代別の代表選手だったそうです。」

二人とも語学学校に通いながらの生活ですが、一日の流れはどのような感じですか。

ミノリ:
「9時30分から12時30分まで語学学校に通って、午後はサムライでコーチング活動をしたり勉強をしたりしています。練習がある日は7時からなので、それまではロンドン市内をフラフラしたりしています。」


2人ともフットボールサムライアカデミーのコーチングに協力してくれており、女の子たちの刺激になっています。

2人が通っている語学学校について教えてください。

ナオコ:
「学校はHammersmithの近くにあります。ちょうど住んでいる場所とロンドン中心部の中間のあたりにあります。2人ともクラスが一緒で、先生やクラスメイトと一緒に授業が進んでいきます。」

ミノリ:
「私たちの学校は、カランメソッドという勉強法を取り入れています。先生が喋った文を聞いた後に、自分で繰り返すということを反復して行って英語を習得するというやり方なんですが、先生の話すスピードはネイティブレベルなので、これを3時間続けていくのはものすごく疲れます。あとは、ディクテーション(書き取り)なんかも授業中に行います。大変ですが、中身の詰まった授業で英語が身についていると実感できています。」

住んでいる家はどのようなところですか。

ミノリ:
「私は、少し前まではイギリス人家庭にホームステイしていたんですが、現在はイギリス人2人とシェアハウスしています。ホームステイ先はFootball@UKの紹介で、シェアハウスはSpare Roomというサイトを使って見つけました。今のところ問題なく快適に過ごせています。」

ナオコ:
「私はFootball@UKの紹介で部屋を借りています。建物は若干古いですが、アクセスのいいところです。ただ、ロンドンは物価が高く、思ったより家賃が高くて少し驚きました。」

イギリスで食事はどうしていますか。

ミノリ:
「自炊か、外食です。自炊の材料はスーパーで購入して、外食の時はEaling Broadwayというショッピングセンターがあるので、よくその周辺に行きます。」

ナオコ:
「私も基本は自炊です。自炊していれば食費はあまりかさばらないですが、外食は物価が高い分、出費がいたいです。」

コロナの影響で制限が多いかと思いますが、どこか旅行には行きましたか。

ナオコ:
「ビッグベンとかロンドンタワーなど、ロンドン市内は一通り回りました。」

ミノリ:
「あとはカムデンマーケットに行きました。そこが一番面白かったかもしれません。何も買わなかったけど、屋台で食べ物を食べたりしてぶらぶらしました。」

コロナの影響を感じることはありますか。

ナオコ:
「今はみんなマスクしていますね。マスクしていないとバスに乗せてもらえなかったり。」

ミノリ:
「私は実際に、バスに乗る際に、マスクしてなくてドアも開けてもらえなかったことがあります。運転手もジェスチャーでマスクつけろって言ってて。乗車後にマスクつけようと思っていたので、つけたらすぐ乗せてくれましたが、こんなに厳しいんだと驚きました。マスク持ってないとそのまま置いて行かれます(笑)」

ナオコ:
「あとは、レストランなどに入るときは必ず手を消毒させられて、誰がお店に来たかわかるようにQRコード読まなきゃいけなかったりします。」

最後に、日本から持ってきたらよかったな、と思った物はありますか。

ナオコ:
「渡英したのが8月で日本は猛暑の真っただ中だったので、冬の備えが不十分でした。8月なのに朝は12,3℃しかないって日もあったので。今は冬用の服が欲しいです(笑)」

ナオコさん、ミノリさん、ありがとうございました!

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著者プロフィール

八木大
八木大
東北大学を卒業後、サッカーの指導者としてキャリアをスタート。
茨城県内のサッカークラブで様々なカテゴリーを4年間担当し、2018年にYMSに当選し渡英。
FAコーチングライセンス、JFA B級ライセンスおよびキッズリーダーの資格を保有。