友人の体験記に導かれてロンドンへ。そこで得たのは「ゴールへの意識」

留学エージェントの決め手は、友人の体験記

大学2年生のことはです。小学校6年生からサッカーをはじめ、中学高校は強豪女子サッカー部のある学校に進学しました。現在通っている大学にはスポーツ推薦で入学しています。
サッカーを始めてから今まで、ずっとサッカー漬けの毎日。好きなチームは日本なら清水エスパルス、海外ならバルセロナFCです。

大学2年生の春休みを利用して、2026年2月から3月半ばまでの1か月半、イングランドにサッカー留学をしました。本当はスペインへ行ってみたいという思いがありましたが、スペイン語のハードルが高いと感じ、初めての留学先は英語圏にしようと決めました。
留学エージェントを探していたときに、中高生の頃に何度も試合で戦い、静岡県トレセンではチームメイトとして一緒にプレーしていた後藤真生の記事を偶然見つけました。それがFOOTBALL@UKのホームぺージだったので、まずは問い合わせてみることにしたんです。
無料相談で担当スタッフが留学の流れなどを丁寧に説明してくれましたし、「知り合いが使ったエージェントなら安心できるだろう」と思って、FOOTBALL@UKに決めました。

練習に参加したのは、西ロンドンにあるActonians WFCというチームです。まいが参加していたQueen’s Park Rangers(QPR)にも興味はあったのですが、同じタイミングでQPRに行くことが決まっていたチームメイトがいたので、「違うチームを紹介してほしい」とお願いしました。

「自分で打つ」、ロンドンで学んだゴールへの意識

練習参加初日は、やはり言葉の壁を感じましたね。周りが何を言っているのかまったく理解できず、来る前にもう少し英語力を高めておくべきだったなと。
それでも、日本でやってきたものと同じようなメニューもあり、様子を見ながらなんとかついていった感じでした。

当たり前と言えば当たり前なんですが、黙っていたら全然パスを回してもらえませんでした。けれど、チームメイトの名前を憶えて、自ら声を出すことを意識するようになれば、ちゃんとそれに答えてくれるようになりました。
ただ名前を呼んだり、「Ya!」と声を出したりするだけなので、そこは英語が話せなくても大丈夫でしたね(笑)。

練習内容は同じでも、意識の面で大きく違うと感じたことがあります。それは「積極的にゴールを狙いに行く意識」です。
日本では2タッチでボールを回すなど「一人で持ちすぎないように」と普段から指導されています。けれど、アクトニアンズの選手たちは、ポジションに関わらず、自分で行けるところまでボールを運び、どこからでも積極的にシュートを狙っていました。
自分の中では「簡単にボールを失ってはいけない」という意識が強いのですが、こちらの選手はボールを失うことよりも、とにかく前に進んでゴールを奪いに行く意識が強い。コーチたちもそれを良しとしていて、そこに大きな違いを感じました。

一対一の局面でのプレッシャーの強さも、日本とは全然違います。ボールだけでなく足ごと持っていかれるんじゃないか、とちょっと恐怖を感じたこともあるくらい、突っ込んでくる勢いが強かった。「絶対にボールを奪ってやる」という気迫を感じました。
自分自身のメンタルが弱いとは思っていませんでしたが、「ゴールへの意識」「ボールを奪う意識」が、ほかのチームメイトと比べると、まだまだ足りませんでしたね。

フィジカルやメンタルの部分では差を感じることもありましたが、ボールを持てばドリブルなど足元の技術は十分通用する、という手ごたえは最初からありました。
チームメイトに、もう一人ドリブル突破が得意な選手がいて、彼女と二人で短いパスを繋いでディフェンスラインを崩すなど、狭い局面での技術を活かせたことは自信になりました。

もう一つ、日本との大きな違いを感じたのは、コーチと選手との距離感です。
練習前に一緒に鳥かごをしたり、練習中のミニゲームにも積極的に参加したりして、コーチ自らが場を盛り上げていました。選手がコーチを下の名前で呼んでいることにはちょっとびっくりしましたね。
“友だち”とまではいかなくても、コーチと選手の関係が近いんだなと感じました。

練習場所は人工芝のグラウンドで設備が整っていましたし、練習の強度も高くて充実した内容でした。

ただ、一つ心残りだったのは、試合に出る機会がなかったことです。1試合目はベンチ入りできたのですが、出場機会は与えられませんでした。
「次こそ」と思っていたのに、それ以降の試合はすべて悪天候のためにキャンセルになってしまったんです。ロンドンは天気が悪いとは聞いていたけれど、ここまでとは思いませんでした(笑)。仕方ないけれど、試合に出てゴールを決めたかったです。

ロンドンではゴールを決めることができませんでしたが、留学を終えて最初の練習試合でゴールを決めることができたんです。
今までの私は、前線までボールを運んでも、最後はパスを選んでしまいがちでした。けれど、その試合では「自分でシュートまで持ってくぞ」という意識が芽生えて、それを形にすることができました。それはやっぱり、アクトニアンズで感じた「ゴールへの意識の高さ」の影響だと思います。
「やっぱり留学した成果が出たね!」とチームメイトから言われたのが、すごく嬉しかったです。

スタジアムの熱気と人の温かさ、イングランドで感じたこと

イングランド滞在中には、アーセナル、リバプール、ブライトンの試合をそれぞれのホームスタジアムで観戦しました。リバプールはロンドンから遠いので、自分で電車のチケットやホテルの予約も取って、一人旅にもチャレンジしました。
どのスタジアムも、その規模の大きさに圧倒されました。日本ではゴール裏の熱心なサポーター以外はあまり声を出していないイメージですが、どの席にいる人も声を張り上げて応援している様子が、見ていておもしろかったです。子どもが歌いだしたのをきっかけに、周りもどんどん歌いだしたりして、サポーターの熱気を感じました

フットボールサムライアカデミー(以下FSA)のガールズチームの練習にも、ボランティアコーチとして参加しました。子どもたちがみんな笑顔でサッカーを楽しんでいる姿が印象的でした。練習中もこどもたちからどんどん話しかけてきてくれて、嬉しかったですね。

サッカー以外の楽しみもたくさんあって、美術館や博物館に行ったり、同じタイミングでロンドン留学に来ていたチームメイトとも一緒に遊んだり、盛りだくさんでした。

それに、FSAのコーチで、同じアクトニアンズでプレーしている石井まりえさんが、いろんなところに連れて行ってくれたり、あらゆる面でサポートしてくださいました。頼れるお姉さんのような存在で、とても心強かったです。

ロンドンでの滞在形式はホームステイ。ホストファミリーは両親、成人した娘と息子の4人家族で、私のことも家族のように温かく迎え入れてくれて、とてもありがたかったです。

はじめのうちはホストファミリーの言っていることもよくわからず、会話がはずみませんでした。でも語学学校にも通ったことで、少しずつ話せる自信を持てるようになりました。クラスメイトが遠慮することなくどんどん英語で話そうとしている様子に、私も影響されたと思います。

ホストファミリー、チームメイト、クラスメイト、イングランドで出会った人たちは、みんな本当にフレンドリーで優しい人ばかりでした。
渡英前は少し警戒していたというか、差別を受けたり、怖い目にあったりするのかな、という不安もあったけれど、結局その心配はまったくいりませんでしたね。

大学卒業は、ふたたび海外へ

将来については、大学卒業後にまた海外留学を考えています。今、大学3年生ですが、私の通う学校には「早期卒業制度」があり、今年度中に単位を取り終えることができれば、来年(2026年)の春には卒業できる予定です。
今回のイングランド留学で自信がついたので、次こそはスペインに行きたい。ずっとあこがれていたポゼッションサッカーを体感したいし、バルセロナの試合をカンプノウで見たい。
それを実現するために、今はスペイン語の勉強にも取り組んでいます。留学前にある程度の意思疎通ができるようになっていたほうが、チームにスムーズに入っていけるというのは、今回の留学ですごく感じました。

将来はプロ選手になって、スペインかイングランドのリーグでプレーしたいです。とにかくサッカーが大好きなので、高いレベルを目指して挑戦し続けたいです。
海外の選手とのフィジカルの差を技術で埋めていけるように、これからさらに足元の基礎的な技術を改めて磨いていこうと思います。今後の目標や課題が明確になったのも、イングランド留学を経験できたからこそ。本当に行ってよかったです。

不安があっても、まずはチャレンジ!

私は中校生の頃から「留学したい」と言い続けていたんですが、やっぱり不安もあって、はじめの一歩を踏み出すのに時間がかかってしまいました。
でも、いざ踏み出してみたら、楽しいことばかりでした。本当に行ってよかったと思うし、今すぐにでももう一度行きたいくらいです。以前の私のように、留学しようか迷っている人がいたら、とにかくまずはチャレンジしてみてほしいです。

カリアゲしょうこ

ガンバ大阪のホームタウン大阪府吹田市出身の元奈良県民。ロンドン駐在5年目の一男一女の母。2024年The FA(イングランドサッカー協会) Level 1ライセンス取得。サッカースキルは初心者レベルながら「フットボールサムライアカデミー」で小学生女子チームのコーチを務める。インタビューライターとしても活動中。トレードマークはカリアゲヘア。

他の体験談はこちら

英国フットボール x アカデミック 合同研修2018 報告

【イギリスコーチ長期留学】4ヶ月目 『プレミアクラブのコーチング講座とギリシャ旅行』

最大100万円支給も!奨学金で実現するイギリス サッカー留学の費用と制度ガイド

イングランドの下部リーグでサッカー選手として暮らしてみる!Part 1

【英国育ちハーフプレイヤーの視点】あなたがイングランドに来た方が良い理由

イングランドの下部リーグでサッカー選手として暮らしてみる!Part 2

PAGE TOP