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【イギリス短期留学】日本の高校生がイギリス留学5週間で指導者資格を取得するまで

「日本サッカーとヨーロッパサッカーの違いはなんだろうか?」

という強い好奇心を抱いて、高校2年生の塚本シュウタさんは短期ロンドン留学をすることを決めました。

イングランドサッカー協会の指導者ライセンスのレベル1を取得するまでの話、5週間の滞在で英語がどの程度上達したのか、フットボール以外に学んだことは何だったのかと、今回の留学について振り返ってもらいました。

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プロフィール:塚本修太さん(17歳)高校2年生。イギリス留学期間5週間。2015年2月にFA指導者ライセンスレベル1を取得。写真左から二人目。

F@UK: まず、イギリスに留学して指導者ライセンス取得しようと思ったキッカケを教えてください。

日本とヨーロッパのサッカーの質を自分の眼で直接見たいなと思っていました。中学3年の時にイタリアで開催されたACミランのキャンプ に参加した体験を覚えていて、いつかヨーロッパで勉強をしてみたいと強く思っていました。いまでもセリエAが結構好きなんです。

セリエAですか?プレミアリーグが一番じゃないですか?

弱者が強者を倒すためにはどうしたらいいのかと考えることが好きで、その中でも相手のよさを消すサッカーで勝利をするためにはどんな指導するのだろうかと興味を覚えたんです。だから、モウリーニョにはまりました。イギリスに留学しようと思ったのは、プレミアリーグももちろんですが、英語をしっかりと勉強したいと思いました。

いまは2月で高校2年生の学期中での留学ですが、学校は現在お休みしているのですか?

留学することを学校に相談してみると、留学期間の一ヶ月間は公欠扱いにしてくれるようになるように担任の先生が力になってくれ、校長先生に許可をもらいました。

留学生活は、具体的にどのような生活を送っていましたか?

通常は、午前中に語学学校に通い、午後はロンドンの日系フットボールクラブでコーチのアシスタントをし、他にはセミプロのユースでプレーしている友人の練習見学にいったりしていました。週末は、コーチライセンスの講習、試合見学、パブでプレミアリーグ観戦などです。

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語学学校では、どんな内容で授業がおこなわれているのですか?

最初の1時間は文法を中心に行い、休憩時間をはさんでからディスカッションやスピーキングになります。たとえば3〜4人のグループにわかれて、紙を渡されました。

先生の指示は、今から君たちグループは博物館に窃盗に入るので、どのような計画を立てるか、グループで話し合い発表してくださいというものでした。

もちろん架空の話なのですが、その場で一緒に計画を練ったスペイン人、フランス人、ブラジル人の英語での主張がとてもはげしかったです。結局、ぼくは車で待機係というポジションになってしまいました。。。

実際に英語が伸びたなという実感はありましたか?
英語力は格段に伸びたというよりは、5週間で英語を話すことへの恥ずかしさが消えていったことは大きかったです。しゃべって伝わるという自信が少しついたからだと思います。コーチングライセンスでの最終試験も英語でトレーニングセッションを行う必要があったので、自信をもって英語を話すことは大事なことでした。

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コーチングライセンスの講習ではどのようなことをしましたか?

基礎的な部分が多かったですが、チーム管理、育成について、応急手当て、子供たちの怪我、そしてトレーニングの実践的な部分を学びました。講習は座学と実技に分かれていました。そんななか、英語を聞き取ることに必死で、周りの人に助けてもらいながら講習を受けました。

実際に練習を考えるときには、4つコーナー(体力面、心理面、社会面、)の観点から練習メニューを考えるように講習で習いました。そして何よりも子供たちにトレーニングを楽しんでもらうために、どのようなコーチングをするのか?に重点を置いていました。

講習で勝負に勝つ法を学ぶというよりも、FunやRespect(=楽しみやリスペクト)を育成にどのように伝えることが一番のメッセージでした。

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ライセンスの最終テストはうまくいきましたか?

テストとなる実技では、トラフィックライトというメニューをしました。(下記動画参照)そこでは、実際のゲームを意識した声のかけかたを特に要求されました。たとえば、なんでターンをしたあとにスピードをあげるのは、なぜ大事なのか? それを聞いて説明したほうが、よりよいセッションになるとアドヴァイスをもらいました。


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週間と短い期間でしたが、コーチング留学してよかったことは何ですか?

コーチングをすること自体がはじめての経験だったので、一歩目を踏み出せたなと思います。またプレーヤー目線ではなく、コーチとして練習をみると、見方も大きく視点がかわりはじめました。今後、イギリスの大学(リヴァプール•ジョンムーア大学を希望)でコーチ学を学びたいと思っているので、イメージを掴みとれたと思います。


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アーセナルvsレスターの試合観戦はどうでしたか?

講習や試験などがあって、週末はいけなかったのですが、平日の夜を利用してリーグ戦を見に行けてよかったです。

はじめてのプレミア観戦。試合の内容は間近で見てどう思いました??

アーセナルのポゼッションというか、パス回しに怖さがあまりなかったです。逆にレスターは、しっかりとブロックを作って、効果的なカウンターが決まっていました。レスターがなんで下位にいるのかなと思ってました。それでも、最終的な局面でアーセナルの強さがでて、勝負がつきました。スタンドが近かったので、パスの強さには本当に驚かされました。

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同じ時期に選手留学をしていた友人の練習見学に訪れてみて、なにか発見はありましたか?日本で強豪と言われる高校に所属していたので、イギリスとどのような違いがあったら教えてください。

ウィールドストーンというセミプロクラブのU-18のトレーニングを見ました。よく言われるように、足下の技術は日本の高校の上かもしれません。けれど、ボールへの激しさが一番違うなと思います。と同時にゴール前でのシュートへの意識が違います。その体勢でシュートは無理だろうなと思っていても、必ずゴールの枠までもっていっていました。あとは、とにかく黒人選手たちの身体能力がすごかったですね。

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最後に留学生活を振り返り、今後に向けてこんなことをしてみたいとありますか?

一ヶ月でやれることはやってみたと思いますが、もっと現地のフットボール、下部リーグのゲームからアカデミーまで、いろいろと見てみたかったと思います。それと、サッカー以外の学校の人たちと英語で交流を増やしたかったですね。そして英語は、IELTSのスコアが大学入学をする前のファンデーションコースにも必要になるので、まずは一つの目標にしてがんばります。

ありがとうございました!今度は、イギリスの大学でコーチング学をさらに理論を学び、指導者としての成長期待しています。そのときは、またインタビューさせてください!

インタビュア−:竹山トモ

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日本代表FW岡崎選手の移籍が決定したレスターシティってどんなクラブ?(行き方・スタジアム)

こんにちは、Kiyoです。
英国サッカー観戦の達人ということで記事を書かせて頂いています!

さて、第5弾のテーマは…

日本代表FW岡崎選手の移籍先として決定したプレミアリーグ・レスターシティってどんなクラブ?」
~スタジアムの雰囲気伝えます+スタジアムへの行き方~
2015年 6月27日編集

「Yuki gives us a wave」「勇樹が良い流れを作る」の国旗を掲げていた現地の子供達「Yuki gives us a wave」「勇樹が良い流れを作る」の国旗を掲げていた現地の子供達

阿部選手も以前在籍したことがあるレスターシティ

筆者が大ファンである阿部勇樹選手も在籍したことがあるレスターシティ。

阿部選手が在籍していた時期は、何度かスタジムへ足を運びました。
そこで得た感触としては「ファンの日本人選手への一定の信頼度」はあります。

しかしながら、現在、プレミアリーグ最下位…。(2015年1月時点)
レスターは、そこから奇跡の追い上げで、残り9試合で7勝をあげて、見事に残留を果たしました。

過去の記事はこちらからどうぞ

第1弾:「英国サッカー観戦の達人が教えるアーセナル戦チケットの取り方」http://footballatuk.com/archives/283

第2弾:「プレミアリーグ アーセナル•エミレーツスタジアム観戦の楽しみ方!」http://footballatuk.com/archives/289

第3弾:「英国サッカー観戦の達人が決めるスタジアムランキングTOP5」http://footballatuk.com/archives/395

第4弾:「英国サッカー観戦の達人が教えるプレミアリーグ出待ち事情」http://footballatuk.com/archives/729

阿部選手が在籍していた時期は2部に所属

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阿部勇樹選手が在籍していたころ、レスターはプレミア2部のチャンピオンシップに所属していました。

筆者が大ファンでもある阿部選手を応援しに3度訪れたことがあります。

その2試合で阿部ちゃんのゴールを見ることが出来ました。
レスター在籍時の総ゴール数は2ゴール

自分でいうのもあれですが、すごい確率!!
ちょっとした、自慢で始っちゃいました…。

今回は、そんなレスターシティの雰囲気をちょっぴりお伝えしたいと思います。

レスターシティの注目プレイヤーといえば?

まずは、岡崎選手の移籍が噂される中、現在の注目プレイヤーを紹介します!

背番号1番・GKのカスパー・シュマイケル

http://www.thepfa.com/thepfa/proudassociated/G/gsf

シュマイケル?どこかで聞いたことがる名前ですね。そうです!

あの世界最高のゴールキーパーといわれたピーター・シュマイケルの息子です!!

続いては…

背番号19番・MFのエステバン・カンビアッソ

http://www.telegraph.co.uk/sport/football/competitions/premier-league/11095443/Esteban-Cambiasso-transforms-Leicesters-fortunes-and-gives-Nigel-Pearson-a-happy-dilemma.html

そうです!レアルマドリードやインテルに在籍していたことのある、カンビアッソもいます!

最後の一人は、
日本代表のキャプテンに長谷部さん!

にそっくりさんな、レオナルド•ウジョア。

ちなみにウジョアさんのポジションはFWなので、
岡崎選手と日本代表コンビが完成するかもしれません。笑

 

footballatukokazaki
https://www.flickr.com/search?text=leonardo+ulloa

みなさん、それぞれ、お気に入りの選手を見つけてくださいね。

そして、次は実際に応援にしにいく場合のスタジアムへの行き方の説明です。

スタジアムまでの移動方法

•高速バス(National Express Coaches) 大体2時間半

•列車(National rail) 大体1時間10分

この2通りです。

まずは、ロンドンからの高速バス
(National Express Coaches) から説明します。

使用するホームページはこちらから(http://www.nationalexpress.com/home.aspx

行き先の選択してください。

From: London (Victoria Coach Station)

To: Leicester (Coach station)

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と選択し、

Leaving(出発日と時間を選択)

往復券を購入希望の場合は Return を選択し、

日付と時間を選択します。

次のページで、希望の時間・チケットの種類を選択します。

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ここでのポイントは2点です。

•時間によって値段が違う!

•チケットの種類に注意する!
(安いほうが変更・返金不可のチケット)の2点です。

後は、支払いまで、どんどん進んで行きます。

最後にチケットの受け取り方法です。

個人的におススメなのが、e-ticket(自宅で印刷するチケットです)

無料ですし、チケットが配送されない等のトラブルも回避できます。

つづいて、列車(National rail)の説明です。

電車のホームページはこちらから             (http://www.nationalrail.co.uk/

まずは、行き先の選択です。

From: London (London 182)

To: Leicester

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と選択し、

Leaving(出発日と時間を選択)

往復券を購入希望の場合は Return を選択し、

日付と時間を選択します。

次のページで希望の時間・チケットの種類を選択します。

Untitled

ここでのポイントはバスと一緒です。

•時間によって値段が違う!

•チケットの種類が多い!の2点。

電車のチケットは早めに購入すればするほど安くなります。Advance(早割りチケット)ととして購入できます。

しかし、時間の変更・返金は出来ません。

後は、簡単な登録を行うだけです。

チケットの受け取り方法ですが、

当日駅の券売機で引き取る方法が一番良いかと思われます。
その際には購入したクレジットカードが必要になります。

スタジアムの当日の雰囲気

レスターの雰囲気はどうなっているのか…

サポーターは怖いのか…

出待ちスポットはあるのか…

写真と共に振り返ってみます。
(3年ほど前の写真なので質が悪いです。)

列車のチケットと試合のチケット
列車のチケットと試合のチケット

のんびりとお昼ご飯を食べていたら、目の前で列車を逃すハプニングでスタートした、レスター観戦3試合目でした。

次の列車のチケットを急いで購入(当日券だと£50(9000円)ほどします…)。

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スタジアム前で、阿部ちゃんのデカデカポスターがお出迎えしてくれました。

スタジアムの周りを回っていると…

日本代表ユニを着ている現地の子を発見!!!

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話しかけてみると笑顔で写真に応じてくれました!!

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スタジアムの中はこんな感じです。ピッチと観客席が本当に近い!

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現在King Powerというスタジアムと名づけられていますが、

以前はWalkersスタジアムと名づけられていました。

そのWalkersとはこれ。

http://www.theguardian.com/environment/2010/oct/19/pepsi-coca-cola-walkers-potatoes
http://www.theguardian.com/environment/2010/oct/19/pepsi-coca-cola-walkers-potatoes

イギリス留学に来ると確実にお世話になるお菓子です。

イギリスで定番のポテトチップス。病み付きになりますよ。笑

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ここは前から10列ほどの席ですが、本当に見やすいし近い!

ド迫力です!!

スタジアムの雰囲気もこれとって危険を感じるわけでもなく、とてもアットホームであったのを覚えています、ですので安心して観戦出来ます!

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選手ともこの距離です!!

この日は試合後に選手の子供達がピッチで遊んでいました。

ゴールパフォーマンスはお父さんから学んだのかな?笑

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冬の観戦の場合防寒対策を忘れずに!!

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このように雪が積もってるまま…

本当に寒いです…

試合後はもちろ出待ちです!!

過去のプレミアリーグの出待ち情報はこちらから

英国サッカー観戦の達人が教えるプレミアリーグ出待ち事情http://footballatuk.com/archives/729

選手の専用の駐車場がスタジアムに隣接されていることもあり、プレイヤーが出てきます。セキュリティもそれほど厳しくないので、最初はびっくりしました。笑

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スタジアム周りを歩いて、この写真の場所を探して下さい!
選手が続々出てきます!

その日は阿部選手がゴールを決めたこともあり、たくさんのサポーターに囲まれていました。

子供達にサインを求められるだけじゃなく…

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「スパイクもくれ!」と頼まれて困っていました。笑

 

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出待ちしている現地の方も少ないので、選手が一人ひとり丁寧に対応してくれたのが印象的でした。

阿部選手がレスターに在籍していた、1年半は本当に幸せな時間でした。空いてる時間を見つけてはレスターまで足を運び観戦していました。

10年以上も憧れていた選手のゴールを目の前で見れ、その選手と会話もでき、写真も撮れ、その選手が異国の地で現地のファンに認められている姿は本当に感動的でした。

岡崎選手が、もし移籍が実現したらぜひとも活躍してほしいと願っています。

このマガジンを見てるかたもチャンスがあれば、ぜひとも生で観戦してこの感覚を味わってもらえたらなと思っています!

最後にこの写真で…

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試合の翌日、レスターの地元紙の一面に登場することが出来ました。

イギリス留学での大事な宝物です。

きよ


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サッカーのデータ分析会社Prozoneの分析コースをイギリスで受講

現代サッカーでは「サッカーと分析」は、すでに切っても切れない関係にある。試合中のプレー成功率、選手のダッシュ本数、スピードなどのデータがコンピューターに一瞬のうちに落とし込まれる。

データを分析し、両チームは長所と短所の見極め、次のゲームに向けたトレーニングメニュー作成などがおこなわれる。ヨーロッパのトップの現場では、数年前からすでに常識になり、練習中やユース年代の試合でも分析は取り入れられている。

しかしながら、そのコンピュータソフトで導きだされた数字をどのように読み取り、グラウンドで活かすことができるかはソフト購入にいくら大金を積んでも仕方がなく、その数字を読み取るアナリスト(分析官)の存在が重要になっていている。

今回は、イギリス•リヴァプールのサッカーデータ会社最大手のひとつProzoneの分析コースを受講した須山ヒロト氏に昨年受講した際の様子を振り返ってもらう。須山氏はイギリスにおける2年間のワーキングホリデーで、UEFA B ライセンスを取得して、現在はドイツにてプロコーチを目指している。

イギリス•リヴァプールでサッカーのゲーム分析コースを受講した須山(ワーホリ中)さんにインタビュー

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Prozoneでの講習風景

F@UK:須山さんは、ワーキングホリデー(YMS)で2年間イングランドに滞在されていてUEFA Bライセンス取得済みと聞いています。住んでいるロンドンからは距離があるリヴァプールでのProzone分析コースをどのように知ったのですか?

S: ワーホリでイングランドに滞在しているあいだ、ヨーロッパ内で様々な分野の人とコンタクトを取り模索していたところ、リヴァプール大学で開催されているコースを分析会社の知り合いから話を聞いて、コース受講をきめました。

 

分析会社であるProzoneが主催している分析コース

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分析ソフトを使った画像(4年前のアジア杯決勝、日本vsオーストラリア分析)

F@UK:分析会社であるProzoneが主催している分析コースということですが、いったい中身はどのようなものでしたか?

S:イギリスのリヴァプールにあるジョンムーア大学で開催されている分析コースを3つすべて取得しました。

このコースは分析会社のProzoneが主宰で、3段階にレベルが分けられています。

Level1:1試合におけるテクニカルな分析について
Level2:大会におけるフィジカル中心の分析について
Level3: チームコンセプトとスカウティングの分析、モチベーションビデオ作成について

コースの流れとしては、プロゾーン会社内の分析スペシャリストの方が、プロゾーンの大まかな仕組みや現代の分析の流れ、チームの紹介、分析がいま世界的にはどうのように動きになっているかをプレゼンしてくれました。

そして次に個々のパソコンを使いながら、プロゾーンプロダクトの分析ソフトの使い方、次はどのように数字をみていくという感じです。

 

ありとあらゆるデータが記憶されている

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上のデータは長友選手とオーストラリアのカーニー選手の比較データ

S:映像とのリンク、アニメーション、数値、グラフ、ありとあらゆるデータがプロゾーンプロダクトには記録されており、驚いた事に世界中のリーグのデータ記録があり、もちろん日本のJリーグのものも含まれていました。

 

分析する上で大事にしなければいけないこと

スクリーンショット 2015-01-09 16.50.00EURO2012のイタリア代表のパス交換表

F@UK:コースを受講するなかで、なにが大事であると考えましたか?

S:チームで分析をする上で、1番最初にする仕事は監督とのコミュニケーションだと思います。

まずチームがどのような哲学を持ち、監督がどのようなコンセプトでチーム作りをしているのかを理解する事が大切になってきます。

その上でどのようなデータを監督が必要としているのか話し合い、大量のデータから必要な部分を抜き取りまとめて行く作業がはじまります。

ソフト自体は、アーセナルやFAなどをはじめとして多くのクラブが使用しており、エヴァートンの監督しているマルティネス氏もProzoneのデータをどのように使っているかYoutubeで説明している。

 

EURO 2012 スペイン対イタリアの決勝戦を分析

スクリーンショット 2015-01-09 16.56.40スペイン代表のタッチ数をゾーンごとにわけている

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スペイン
とイタリアのタッチ数とボール保持平均秒数

F@UK: 事前にプロゾーンで作成されたプレゼン資料を見せてもらったのですが、講義のなかでは、どのような試合にフォーカスをあてて、何を分析するのでしょうか?

S:2012ユーロ決勝スペイン対イタリア決勝を分析したのですが、なかなか興味深い結果を見つけました。

(上の表にある通り)スペインはボールタッチ数がイタリアに比べて圧倒的に多いのです。ボールタッチ数は多いので、それに伴って攻撃のテンポ(1人あたりのボールをもっている長さ)も緩むと予測していたのですが、結果はチームとしてのテンポは0,46秒スペインのほうが速かったのです。

スペインの数字を見て分かることは、「ただ闇雲にボールをたくさん触るのではなく、最初のボールコントロールから次へのアクションがスムーズで、予測された場所へ上手くボールを運べている」ことがわかると思います。

もし自分のチームが、スペインのような相手と対戦するときはどのようなディフェンスをするべきか、なにを練習で大切すべきかが見えてきます。

自分のチームに戻ったときにプロダクトは使えないが(かなり高額なので・・・)試合の観察眼や選手の観るべきポイントが増え、より深く選手やチームの動きを観られるようになったとおもいます。

 

コースでの実技内容は?

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F@UK:最後に試験のようなものがあるのでしょうか?

厳正なテストはないのですが、データを用いながら、ある特定のチームを分析して資料を作って行くことが求められます。

個人ごとにあるチームのデータ収集、プレゼンテーションの資料を作り、コースの最後に20分弱のプレゼンテーションをします。ちなみに、ぼくはニューカッスル担当でした。

そこでしっかりとした内容が出来ていれば、講師の方からフィードバックをもらい、無事に資格を取得という形になります。

 

分析するうえで陥ってはいけないこと

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 F@UK:今回のコースを終えてみて、新しい発見はありましたか?分析について、どのようなことを考えましたか?

分析とは手段であって目的ではないなと考えています。

ぼくも含めた日本人は、分析という行為自体が好きなところがありますが、それをする事に満足してしまい、分析は試合に勝つための一つの手段であり絶対的なものではないという概念を忘れてはだめだとおもいます。

そうなると失敗への階段を上ってしまう。画一的な考え方にならず、フレキシブルに物事を捉え、一つの手段として捉え分析を行って行く事が重要です。

ゲーム分析はすべきか?といったら、確実に分析はしていたほうがいいとおもっています。その捉え方さえ間違えなければ、分析は勝利への武器になるはずだと思っています。

F@UK: 他には、どんな受講者の方がいましたか?

コースは30人くらい受講していました。サッカーを深いところまで追求したいという積極的な人達が多かったです。(UEFA Bコースを受講している人たちと同じくらいのレベルのサッカー観をもっていました。

すでにプロチームで活躍している分析官も中にはいましたし、両隣はポルトガルのポルトで分析、ウェストハムで働いている方でありました。

 

今後への活かしかたとは?

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須山氏はU
EFA B のライセンスをイングランドで取得している

F@UK:資格が今後どうように活かされていくとおもいますか? 

もちろんどこかのチームで、分析官(アナリスト)として働く時にも、プロダクトの使用方法やデータの見方、ビデオ作成など様々な面で効果的に働いてくれるとおもいます。

そして、これから大事になってくる事は、この経験をどのように現場で落とし込んで行く事であると思っています。

インタビュイー: 須山ヒロト氏
UEFA B ライセンス取得、現在はドイツでプロコーチを目指す

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Jリーグ監督も取得しているFAインターナショナルライセンスとは?PART3

Jリーグ監督や世界各地のプロコーチも取得している、 FAインターナショナルコーチングライセンスを知っていますか?

FAコーチングライセンスは、本マガジンでも紹介しましたが、インターナショナルという名がつくライセンス講習では、いったいどのような内容でコーチング講習が行われているのでしょうか?

昨年の夏、サッカーの母国でインターナショナルライセンス取得をした植野トオルさんにFAインターナショナルコーチングライセンスについて詳しく綴ってもらいました。

自身の経験をもとに書いてくれたシリーズも今回で最終回です。

第1回はこちらから → インターナショナルコーチングライセンスとは?

第2回はこちらから → FAレベル2の内容はむずかしい

講習はLEVEL2からUEFA B ライセンスの内容へ

FA LEVEL2の内容終了後はUEFA Bライセンスの内容を学びます。

インター3 1

LEVEL 2とUEFA Bライセンスの講習での内容の大きな違いは以下の2点。

・5vs5から8vs8以上へと指導の対象人数の変更
・基本技術指導中心からより戦術・実践的な指導

インター3 2見にくいですが、目次です。より細かい内容でポジションや様々な状況をイメージしてテーマが作られています。

講習でのスケジュールは大きな変化もなく、この目次の中からいくつかテーマが絞られ、受講生が選手役となり、インストラクターの指導を学びます。

インター3 3GKセッションでの一場面

GKセッションでは
1)クロスへの対応、
2)クロスからの攻撃を中心としたファンクショントレーニングを行いました。このファンクショントレーニングがLEVEL 2との大きな違いです。

僕自身、GK経験者なものでこのセッションはメインでやらせてもらいましたがやはり褒めるポイントがうまい!

ミスをした選手がいても、そこから凹ませずに、プレーヤーをのせるのが上手でした!なので気持ちを切り替えてまた次にチャレンジしよう!と、どんどん意欲が湧いていきます。

どのような声を掛けて選手たちのやる気を伸ばしていくかは、本当に学ぶべき点のひとつです!

インター3 4後半の講習ではフルピッチサイズを完備した室内練習場で全て行いました。人工芝は最高でした。イギリス特有の天候にも左右されず、思いっきりプレーできます。

4日間、講義→実技→講義→実技、を繰り返し、一通りのテーマを学びます。

本来のUEFA Bライセンス講習では半年かけて学んでいくものを一気に駆け抜けていきますので、本来の講習よりも広く浅い内容になってしまうかとは思います。

ですが、インスタラクターは丁寧に僕らの質問にも答えてくれますし、何よりも短期間でこのレベルの内容を学べる機会ということが、このライセンスの最大のメリットだとおもいます。

インター3 5

リフレッシュは地元ユースチーム施設見学、チャンピオンシップ、U21プレミアリーグ観戦など

リフレッシュも含めて中日には、
午前:Wolves Academy 施設見学をしました。ウルブスは、ユース育成で定評があります。
午後:Birmingham City FC vs Sheffield Wednesday FC    チャンピオンシップ観戦。プレミアリーグの一つ下のディビジョンで二部のゲームです。

インター3 9

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インター3 8上の写真の選手、ご存知でしょうか?アイルランド出身の?そう、ロビーキーンです。

インター3 6

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インター3 102部とは思えない、素晴らしいスタジアムと筆者。ちなみに今はすっきり、短髪です。

夜には、U21プレミアリーグ観戦し、その後は分析しました。

インター3 7

これだけ過密ですと、もはやリフレッシュとは言えないかもしれませんが。。

ただ、このようなプランが用意されているのは、このライセンス講習の大きなメリットではないかと思います。

イギリスのフットボールの奥の部分まで触れることのできる機会というものはなかなかないですからね!

さて、U21プレミアリーグ観戦中は下のシートを使って選手を分析です。

インター3 11

それを元に試合後には受講生同士でディスカス!

どの選手のどのような動きがあって試合が動いたのか。どのようなプレーが多く、何が試合を動かす要因になったのか、などなど。

監督として、選手のプレーを分析し、次の試合に向けてどのようなトレーニングを行なっていくか。この能力は非常に重要です。

それを国が違う指導者と話すことができたのは非常に有意義な時間でした。

ファイナルアセスメント(最終試験)

翌日、残りのテーマを学んだ後、ついに最終実技試験のテーマが与えられます。

この試験は前回と違い30分間で、
1)セッションの説明、2)セッション、3)フィードバックを行います。

そしてさらに大きな違いは、選手役が僕ら受講生ではなく、実際にプロを目指す選手達を指導します。

インター3 12

選手たちは、U17でナイキアカデミーの候補生。20名ほどがこの施設に1ヶ月ほど滞在し、ナイキアカデミーの選手となるためのセレクションを受ける一環で僕らの受講生役を引き受けてくれていました。

そして僕に与えられたセッションは

“Coach a team to Attack down the flanks”

簡単にいうと、”サイドからの攻撃”です。

受講生の中には同じテーマを行う人もいたので、協力してプランを考えている人もいましたが、僕のテーマは一人。

そして、このテーマはそれまでやっていません!

教科書を広げ、近いセッションを参考に自分で指導ポイント、セッションの人数や形式等を一晩で決める必要がありました。

自分一人だけの考えでは見落としてしまっているところもあるかと思い、受講生や知り合いのコーチにも意見を求めながら、なんとかできあがってものがこちら。

インター3 13

インター3 14

左のページまでが僕のセッションプランです。相変わらず見にくくて申し訳ないですが

いざ、最終試験!!

その場で初めて会う選手たちに指導をする。しかも英語で。

こんなに緊張し、プレッシャーのかかった試験は今までに体験したことはありませんでした。当日の朝、セッションの順番が決まります。

今回の試験は一人ずつでセッション時間が長いことと、プレーヤーの疲れも考慮し、2日間に分けて行うことは事前に決まっていました。

そして順番を確認すると、、、

まさかの2日目組へ。

緊張して寝れなかった時間を返して欲しかったです。
ということで、ファイナル1日目は他の人のセッションを学ぶことに!

インター3 20

さすが、ナイキアカデミー候補生だけあり、レベルが高く、彼らもこのチャンスを逃すまい!と真剣に取り組んでいました。

そんな中、上から偉そうに見ていたら、

インター3 21

若いし、でかいんだから、一緒にやりなさい!ということになり、疲れてきている選手たちと交代でセッションに参加することに。。。

思いっきり、楽しんでプレーしました!

U17といえども、たしかな技術と、そして何よりもスピード・パワーには驚きました!練習ですが、彼らにとってはアピールする真剣の場、手を抜くことのない本気の中に久しぶりに入ることができ、フットボールの楽しさを再確認できました!

スクリーンショット 2014-12-31 9.45.38練習に参加していると、ちゃっかり次の年のパンフに載ってました。

そして、迎えた2日目。

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出番直前の緊張している姿を撮られていました。
さぁ、いざ開始!!!

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撮られていることなんて忘れるくらい必死でした!

ファイナルではそれぞれのセッションを全て録画し、DVD にしてくれます。そして、セッション後にはすぐに手元へやってくるスピード感。正直にいうと、自分の指導を客観的に見るのは恥ずかしいです。しかも英語で。。。

ですが、そんなことを気にしていたら何にも始まりません!
思い切り、楽しむのみ!!!

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ですが、途中でパプニング。指導チームのFW の一人が英語がわからなーい。フランス語しか理解できない模様。

上の写真は違う選手に英語をフランス語に通訳してもらっているところがたまたま写っています。

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その後はなんとか、無事にセッションは終了!

正直、LEVEL 2の時ほどの手応えもなく、自分でももっとやれた。と感じました。セッション後は、全員で記念撮影!

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その夜、担当してもらったインストラクターとセッションのフィードバック。その評価シートがこちら。

インター3 15

インター3 16

やはり、全てはパスできていませんでした。

インター3 17

残念ながら、UEFA Aライセンスを受講するチャンスを得れる推薦資格を取ることはできませんでしたが、この講義を通じて本当に多くのことを学ぶことができました。

インター3 19名前がToroになってますが、Toruです。 

インストラクターからのアドバイスとしては「自分のDVDを見て、また勉強しよう。勉強して、成長して、選手たちにもっとよい指導ができるように、努力を続けよう。」と言葉をいただきました。

まさしく、その通りでライセンスを取ったから終わりではないのです。

うまくいかなかったこと、いったことを含めてこの先、僕が指導する選手達に還元するための講習です!

前向きに捉え、この先も勉強あるのみ!

閉講式はスーツにて

フィードバックが終わった後は、それまでのジャージ姿からは一転、スーツに着替えて閉講式です。

インター4 1

Tonyの挨拶後、これまでを振り返るスライドショーが流れます。

インター4 2

そしてライセンス授与!

インター5 1

無事にライセンス、取得できました!!!
その後は僕ら受講生からインストラクターへのお礼のプレゼント!サプライズで用意していました!

インター4 8

インター4 9

英語力では劣っていましたが、存在感でなんとかなったのか、なぜか代表してプレゼントを渡す係りの一員に!僕にとってもサプライズでした。

インター5 2

最後はみんなで楽しくこれまでを振り返りながら食事。

インター4 10

 インターナショナルライセンスを受講して

今回、このように記事にしていくときには16日間のことはすごく長く感じました。

ですが、実際には本当にあっという間に1日1日が過ぎていき、時間の感覚がなくなるほど、忙しく、それだけ充実していたのだと思います。

英語力はもちろん、世界各国のフットボールに対する意見が学べ、母国イギリスの素晴らしい施設でフットボールのことだけを考えて生活できる日々。

そして何よりも、ここでは指導法だけでなく、人種や国境を超えて多くの人と関わることのできるスポーツの魅力・素晴らしさを学びました。

国に戻ってしまえば、なかなか会うことは難しいですが、いつか、またどこかで、出会った人達とフットボールの話をすることができたら最高です。

インタ

全3回、かなり長い記事になってしまいましたが、それだけ充実した内容であったということでご容赦ください。

まだまだ、書ききれていないこともたくさんあります!興味のある方は、コメント頂ければお答えします。

長々と、ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

TORU

本マガジンFootball@UKは、イギリスサッカー留学(選手、コーチ資格、語学留学、大学進学)の現地サポートをロンドンより行っています。

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Jリーグ監督も取得しているFAインターナショナルライセンスとは?PART2

Jリーグ監督や世界各地のプロコーチも取得している、 FAインターナショナルコーチングライセンスを知っていますか?

FAコーチングライセンスは、本マガジンでも紹介しましたが、インターナショナルという名がつくライセンス講習では、いったいどのような内容でコーチング講習が行われているのでしょうか?

昨年の夏、サッカーの母国でインターナショナルライセンス取得をした植野トオルさんにFAインターナショナルコーチングライセンスについて詳しく綴ってもらいました。

第1回はこちらから → インターナショナルコーチングライセンスとは?

Jリーグ監督も取得しているFAインターナショナルライセンスとは?PART2

inter part 2-3

こんにちは、トオルです!FAインターナショナルライセンスとは?PART2です!PART2では、講習の前半(2日目〜7日目)に学んだ内容について書いていきたいと思います。

FAインターナショナルコーチングライセンスの講習の流れと内容

最初の1週間は主にFA Level 2の内容を学びます。

通常のLevel 2は取得に半年程かかりますが、このコースでは1週間でほぼ同じ内容を一気に行います!今回は、その一週間で僕自身が感じたことを中心に紹介します。

inter part 2-2

スケジュールはこんな感じでした。

08:30 -11:00  講義

11:15 -12:45 実技

14:00 -15:30 講義

15:45 -17:15 実技

19:30 -21:00 講義

ぎっしりです!
講義、実技、講義、実技の繰り返しです。

inter part 2-5

主な内容としては…

•ボールコントロール(ターンやトラップ)
•パス、ドリブルなどの基本技術習得
•オフェンス時のサポートに関するトレーニング
•数的不利な状況でのディフェンス
•ゴールキーピング
•フィニッシュまでのトレーニング などなど。

IMG_1854講義の様子

コースの流れは、1 ) 講義の時間にそれぞれのセッションに関する重要なポイントを学び、2 )その後の実技で僕ら受講生が選手役となり 3)インストラクターのセッションを受ける、といったものでした。

日本の指導者講習会との違いは【コミュニケーションの取り方】

1週間目に学ぶ内容は日本でC級ライセンスを取得した時と似ているものが多く、正直それほど難しいとは感じませんでした。

ただ、日本との大きな違いとしては感じたものは”コミュニケーションの取り方”です。

inter part2-11

インストラクター主導でセッションが進むわけではなく、選手たちに質問を投げかけ、その返答と会話のやりとりをうまく使いながらテーマの重要な部分に迫っていきました。

「はいorいいえ」だけのクローズド(閉じた)会話方法ではなく、オープンクエッションを多く使い(5w1h=when where who what why how)、答えの幅をたもっていました。

また、キーワードをボード書き込むなど、視覚をうまく使いトレーニング全体のイメージをしっかりと掴ませていました。

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トレーニング中の声掛けがとにかくポジティブ

講師の方がデモンストレーションを見せてくれるのですが、選手たちのモチベーションを上げることが非常に上手だなぁと、選手役をしているときに感じました。

単純に褒めるのではなく、選手が行った細かいプレーの良いところをしっかりと見ている声掛けなので、プレーする側としては”ちゃんと見ていてくれている、よしもっと頑張ろう!”となることが多かったです。

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あくまで個人的な意見ですが、日本では選手の技術を伸ばそうとするあまりに、良い部分にはあまり触れずに改善すべき点ばかりにフォーカスをあてるという指導が多い気がします。

実際、僕もそのような指導が多かったのではないかと振り返るとそう思います。

IMG_1855
まずはディスカッションをしてから講義

ディスカス!ディスカス!

講義では受講者同士でのディスカッションがとても多かった!なにをする上でも、まずはディスカッションをしてから、というパターンで講義は進んでいきます。

受講生の多くはしっかりと自分の意見を持っていて、それをきちっと伝える力がありました。意見を出し合うことで、ディスカッションは非常に盛り上がります。残念ながらこのあたりの能力は、僕も含め日本人には足りていない力ですし、海外で戦うために必要不可欠の能力であると感じました。

実技試験(FA LEVEL 2)

6日目にはそれまで学んできたことを今度は僕らが実際に指導する実技試験があります!

試験前日にテーマとグループを発表され、それから同じセッションの仲間とプランを考えます!

inter part2-13講習で使うノート!講義の内容を書き留めたり、実技試験のためのセッションプランを書いたりします。

この試験では、2人or3人と協力しながら、一つのセッションを行う形式で”Training 1″ ,” Training 2″ , “Small side game”の3つを行います。

inter part2-14

僕たちのグループに与えられたテーマは”Develop Finishing”。

パプアニューギニア出身のTaku、フィリピン出身のAkiと一緒にセッションをやりました。

実際に立てたセッションプラン(練習メニュー)の概要はこんな感じです!(字が汚いのと見にくいのはご了承ください。。。)

inter part2-15

自分の担当は”Small side game”=スモールサイドゲームといい、いわゆるミニゲームです。(以下”SSG”と省略させてもらいます。)

SSGの前に”Training 1″ ,” Training 2″があって僕の番になるので、それまでのセッションの中で何を中心に指導し、どのようなものをトレーニングに求めていくか、を他の二人と意見を織り交ぜながらプランを作る必要がありました。

ですがここで色々と問題が…

一緒のグループになった二人は非常にのんびりした性格で、夕食後に集まってプランを練るはずがなかなか時間に来ない。。

気になって部屋に行くと、なんとプレミアリーグを観ている!!

taku

aki1枚目がTaku、2枚目がAki

仕方ないので僕も一緒に観戦しながら、ちょいちょいプランの話を進めていきました。

最終的には僕がおおまかな全体プランを決め、あとはぞれぞれコーチングポイントを共有してセッションを考えることでミーティングは終了。

inter part2-16上の写真が実際に僕らが立てたプランの詳細

そして、いざ実技試験へ!!!

僕らのテーマが”Develop Finishing”ということでセッションの順番は最後でした。

このセッションは指導を受けない受講生、インストラクターがプレーします。ですが、またここで問題が。。。

それまでいくつものセッションを終えてきているため皆、相当お疲れモード。動きにキレがなくなっていました。

でも、指導ポイントやプレーの質にはこだわらなければいけません!

なので、プレーヤーのモチベーションをいかに上げつつ行うか、が大きなポイントでした。

英語があまり得意でない僕には技術指導よりも難しい課題でしたが、僕のSSGは非常に盛り上がり、僕らの指導をチェックしていたインストラクターには”Well done!”とお褒めの言葉を頂けました。

実際の評価シートはこんな感じ。(チェックが入っている項目はパスしたということです。)

inter part2-17

inter part2-18少し見にくいかもしれませんが全てパスしました!

プレミアリーグのユースとトップの試合見学

7日目はプレミアリーグに所属する”Aston Villa”のトレーニング施設とユースの試合見学、そしてホームスタジアムにてリーグ戦の観戦というプランでした!

“Aston Villa”この日は朝からバスに乗り、Aston Villaのトレーニング施設へ!

IMG_1872
これは、
スタジアムではなく練習場です

午前中はユースが併設されているグラウンドにてリーグ戦を行っているので見学。プレミアリーグの下部組織だけあり、レベルが非常に高い試合でした!

そんな中、驚いたのはこれ!

inter part2-19

トイレの男性の足がボールの上に!
さすが、フットボールの母国!

inter part2-20現在イングランド代表のセンターバック、CAHILL選手のユニフォーム!

彼はAston Villaの下部組織出身のため、実際に着たものを寄付されたそうです。

このようなユニフォームはグラウンドに出るまでの廊下にたくさん展示してあり、トッププロを目指す下部組織の選手たちのモチベーションをあげるためのものだそうです。

そして、午後はスタジアムに移動!

IMG_1879

そしてプレミアリーグ観戦!!!

この日のカードは”Aston Villa vs Newcastle “

inter part2-21

僕ら、受講生は当然Aston Villa 側の席でしたが、なんとメインのインストラクターのTonyはNewcastle 出身のため、一人だけアウェー席で観戦!やはり、地元のクラブに対する思いはすごい!

結果はNewcastleの勝利!Tonyは大喜びでした!

観客の熱のこもった応援、そしてなんといっても縦に速いゲーム展開はとても迫力があり、これぞプレミアリーグといった経験ができました!

このような施設見学やプレミアリーグ観戦はFA LEVEL 2ではないため、このプログラムの魅力のひとつかと思います。指導法以外でも、イングランドのフットボールに触れる機会が多くあることがこのライセンスのメリットでもあるかと。

では、このあたりでPART 2は終わりです。長くなりましたが、お付き合いありがとうございました。

次回、PART 3では残りの日程(8日目〜16日目)について書いていきたいと思います!

TORU

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