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【イギリス長期サッカー選手留学】18歳のイギリス留学体験記①

はじめまして、僕は2019年9月から11か月間の選手留学プログラムでロンドンサムライローバーズに参加しているタクです。
私たちのチームは、10代から30代の日本人と外国人がプレーする日系のサッカーチームです。

基本的な活動は、平日2回の練習と土曜にAチームのリーグ戦となっています。もし土曜日の試合に出られなかった場合は、日曜日のBチームのリーグ戦に参加できるので、試合のプレー時間は毎週確保されています。

練習では、主にポゼッションや試合形式の練習が中心で、自然と外国人選手たちとコミュニケーションを取ることが必要になってきます。
チームに合流してすぐの頃は、なかなか意思疎通ができませんでしたが、みんなフレンドリーで僕でも分かるような簡単な単語などを使ってくれるので、すぐにチームに溶け込むことができました!
選手やコーチの声がひっきりなしに飛び交っており、球際では激しいプレーが当たり前で、これぞイングランドといった感じです。常に実戦に近い形で練習をすることができ、とても良い雰囲気の中で練習をしています。

そんな僕たちサムライローバーズはイングランドの11部で戦っています。渡英する前は、「11部?レベル高くないんだろうな」と勝手な想像を膨らませていました。
ですが、いざ試合が始まってみると、マッチアップする相手選手は、みんな身体が大きく、強く、足も速く、とてもレベルが高いことに驚かされました。僕自身、個の能力の部分で劣ってるものが多くあるなとすごく痛感されました。

しばらく、そのような環境の中でプレーを続けることによって、身体の使い方や自分がチームの中でどのように長所を活かすのか考えるようになり、少しずつですが成長を感じることも多くなってきました。
サッカーをする環境に関しても、全てのグラウンドが天然芝か人工芝でチェンジングルームやクラブハウスの設備などもほとんどの試合会場で利用できます。
試合後には簡単な食事が必ず用意されおり、とても良い環境の中で充実したサッカー生活を送っています。

こういった設備やサービス面は日本と大きく異なることの1つだと思いました。

まだシーズンの折り返し地点ですが、現在、リーグで首位争いをしています。目標はもちろん優勝し10部に昇格することです。10部に昇格すれば、FAカップに出場できる可能性があるそうです!
また、個人としても、もっと能力を高めて、よりカテゴリーが上のリーグでも戦えるような選手になれるよう、頑張っていきたいと思います!

今回はサッカーに関してレポートしましたが、次回はサッカー以外の生活面に関してレポートしたいと思います!!

FA level1 in Talent Identificationを受講してみた!

皆さんは、イングランドのプロクラブで、スカウトとして働くためには資格が必要であるとご存知でしょうか?

イングランドサッカー協会(FA)では、コーチングライセンスだけではなく、様々なライセンス講習会を開催しています。その中の一つにTalent Identification(以下、Talent ID)というスカウティングに特化したコースがあり、プレミアリーグをはじめとしたプロリーグのチームでスカウトとして活動するためにはこのライセンスが必須となります。

Talent IDはlevel 1からlevel 5までの5段階となっており、level 1はオンライン上で誰でも受講することができるようになっています。もちろん、日本国内からでも受講可能です。

今回は、実際にlevel 1を受講した私が、その内容に関して紹介します!

 

まず、このコースを受講するためには、The FA(イングランドサッカー協会)のサイト(http://www.thefa.com/)のホームページでアカウントを作成し、FANナンバーを取得する必要があります。FANナンバーさえ取得すれば、すべてオンラインでの受講となるため、日本からでもlevel 1のライセンスが取得できてしまいます!

 

Talent ID level 1は大きく分けて6つの項目に分かれております。

Module 1  スカウトの役割と責任。

Module 2  スカウティングの方法とルール

Module 3  スカウティングの手順

Module 4  4 corner modelとスカウティング

Module 5  様々な種類の年齢

Module 6  試合で考えること+まとめ

ここからは、私がこのコースを通して特に印象に残った点をご紹介します。

スカウトとしての自覚を持ち、行動する心構え

スカウティングというと最初に思い浮かぶのは、「どのように選手の能力を見抜くのか」などかと思いますが、それと同時にスカウトの心構えや振る舞い方に関しても学習します。

例えば、特定の選手のプレーを見学しに試合に訪れた際、まずはホームチームの関係者に自分の所属等のプロフィールを提示することや、保護者に「誰を見に来たのか」聞かれた時の対応の仕方なども学ぶことができます。

スカウトされるチームや選手のこともリスペクトすることがスカウトとして欠かせない要素になります。

スカウティングのルール

実は、FAが選手のスカウティングに関するルールを細かく定めています。

Level 1では初歩的なルールをいくつか学ぶだけにとどまりましたが、今後スカウトとして活動するためにはこのルールを熟知していなければなりません。ルール違反をした際は、自分のみならず、所属するクラブにも処罰が適用されることがあるそうです。

コーチングについて

このコースは、将来スカウトとして活動したい人のみならず、多くのコーチたちが受講をしているそうです。そういった状況を踏まえ、Module 6では、どのように子どもたちを指導すべきなのかを、スカウティングに絡めながら学習することになります。

具体的には、理想的にはすべての選手が試合に出場して自分の能力を伸ばすことですが、実際には選手の能力差などの理由から試合時間を均等に確保できないこともあります。そのようなことを考慮しながら、スカウトは選手を観察しなければいけません。

ここまで、非常に大枠ですが、Talent ID level 1について紹介させていただきました。すべての内容を完了するのに約2時間ほどかかりました。

日本サッカー協会では、スカウト専用のコースはまだ設置されていないので、将来スカウトになりたい人にとっては、サッカーの本場イングランドでスカウティングについて学ぶことができる貴重な場です。

また、level 2以降はより本格的な内容となるようですので、将来育成年代のスタッフや分析に興味のある方にも打って付けのコースです!

『カレン・ロバートが行く!英国スタジアム紀行〜Barnet FC編〜』

「日本国内にJ3の基準を満たすスタジアムをつくりたいんだよね」
現在イギリス7部レザーヘッドでプレーしているボビさんこと、カレン・ロバートさんのそんな言葉から始まったこの企画!

J3基準を満たすサッカースタジアムづくりを目指し、5000〜10000人規模のスタジアムを回ります。

具体的なテーマはといいますと、、、

  • スタジアムって試合のない日はどのように使われている?
  • クラブが保有しているのであれば、どうやって収入を得ているの?
  • スタジアムの中身みせてください!
  • クラブの特徴というか、こだわりを見つける
               

そして記念すべき第1回目は英国ロンドン北西部にあるBarnet FCのホーム、The Hive Stadiumにお邪魔し、Club Secretaryのジョン マイヤー氏にお話を伺いました!

登場人物

カレンロバート: 
現在英国7部レザーヘッド所属、千葉県1部 ローヴァーズFC 代表
http://rovers.co.jp/             

中村モネ:記者
サウサンプトン大学でフットボール学専攻中
http://footballatuk.com/archives/2223

キヨ:撮影者(ワーホリ中)
プレミアリーグのサッカー観戦チケットのことならばお任せください。
https://ticket-on-demand.com/

バーネットFCとは?

現在バーネットFCはイングランド5部相当のNational Leagueに所属しています。その本拠地であるThe Hive Stadiumはおよそ6200人入場可能のスタジアムで、最寄り駅のCanons Parkから入場ゲートまでは徒歩10分、敷地内だったら5分と駅チカ。

完成は2013年と比較的新しく、もともとは練習場として建設予定だったものを途中で試合用スタジアムにシフトしたので各スタンドの雰囲気が全然違います。

新しく改修されたスタンドは2016年に完成しました。障害者専用席は現在84席あり、VIPの観戦スペースは最近できたばかりなのだとか。

Club Secretaryの かっこいいジョンさん

1 試合のない日はどのように使われている?

 まず気になる試合のない日の使い方を聞いてみると、主にピッチや施設のレンタル、撮影などに使われているそうです。

主な施設の使い道は、Banquet Roomと呼ばれる屋内イベント会場を結婚式や誕生日パーティ、会議のために貸切でレンタルしています。

撮影はプロモーション映像などの撮影が多いらしく、マンチェスター・シティのガブリエル・ジェズス選手やトッテナムのソン・フンミン選手も使用されたとか。



ということは、これらがクラブとしての主な収入源なのでしょうか?

少しつっこんで聞いてみると、1番大きな収入源はSky TVからの放映権に関する収益でした。イングランドではプレミアリーグだけでなく2部から5部の試合も放送されているので納得です。

もう1つはアカデミーからの収入です。バーネットではU8からU18のアカデミーを設けており各130人ほどの選手が在籍しているそうです。そこに対するEFLやFAからの助成金(アカデミーのランク分けがされています)が大きいと言います。

スタジアム外には、練習場(人工芝2面)が10面以上存在しています。

2 スタジアムはどうやって収入を得ているの?

しかしその他の収入は全てスタジアム内で賄われています。

ピッチのレンタルの他にも施設全体を合宿場として貸したりもしているそうで、ドイツやスペイン代表などの強豪も利用したことがあるそうです。

クラブハウスの2階にはジムがあり、選手の他にも600人の地元の方々がメンバーとなり利用しているそうです。

スタジアムの中身みせてください!

そしてこのスタジアムのユニークポイントは、メディカルセンターがスタジアム内に設置されているところです。

マンチェスターユナイテッドは練習場にメディカルセンターを設けていますが、スタジアム内にあるのはバーネットだけだそうです。

チケットの値段も大人£10、子供は£1と低く設定してあり、家族連れで来やすいスタジアムを目指して他よりも少し安くしてあるところがユニークポイントだとおっしゃっていました。

4 クラブの特徴は?


今回The Hive Stadiumを訪問して感じたのは、スタジアム内にジムやカフェがあるからか、クラブの人だけでなく地元の人々も自由に出入りしていて地域の憩いの場にもなっているのかな、ということでした。

初めてのスタジアム訪問、初回からなかなか独特な雰囲気を味わうことができました。

次はどこのスタジアムにお邪魔できるでしょうか?

また違った雰囲気を感じることができるのが楽しみです。


乞うご期待!

 

英国フットボール x アカデミック 合同研修2018 報告

2018年3月日本の高校生を対象に英国フットボール x アカデミック 合同研修2018を開催いたしました。

海外にきてサッカーの合宿だけではなく、修学旅行のような思い出で終わるような形ではなく、これからの人生に影響するような圧倒的な体験をテーマに企画実施。日本から滝高校、高松高校、玉野光南の生徒様に参加していただきました。

研修の狙いは3つ

1フットボールの母国イングランドにて、成熟したスポーツ文化を体験する (サッカー経験)
2多様性に富むロンドンにて世界にチャレンジする視野を広げる(学問、アカデミックの認識)
3ロンドンで活躍する日本人の活躍を実際に肌で感じ取る(将来のきっかけ作り)


参加高校 :
滝学園   (愛知県)高松高校(香川県)玉野光南(岡山県)
参加予定人数:14

5つのポイントを焦点に掲げました

■生徒たちの一番の関心である成熟したフットボール文化を通じた経験
■英語の壁はそれほど高くないという経験。
■サッカーとアカデミック(ロンドン大学)を混ぜ合わすというユニークな企画
■海外で活躍する日本人の話を聞くことによって日本では得ることができない刺激
■地元クラブとの交流。実践あるのみ!

実際の研修内容とは?

1 FOOTBALLに関して

地元クラブレザーヘッド(7部のユースチーム)との交流試合。激しいあたりにも途中から慣れてきて、3本目のゲームあたりからいいプレーがでるようになっていました。イングランドらしい小さいけれど地域に根付くスタジアムでプレー。

イングランドサッカー協会でライセンス講師をつとめるピーターさんのもとでトレーニング。シュート意識を高めるトレーニング。皆がいきいきとプレーしており、メニューや指導力によって選手たちの力が伸びると実感。

サッカーだけでなく、オリンピックマラソンランナーの山内マーラさん(イギリス代表)に特別講義をしていただきました。なぜ文武両道が可能であったか
?結果をだすためにどのような動きをしてきたなのかなどを話していただきました。

   -プレミアリーグ観戦。ロンドンオリンピックでも使用したウェストハムのスタジアム。吉田選手は残念ながら出場しませんでしたが、プレミアの激しさを生で観戦。こんなにすごいのかと口がぽかんとしていました。

ACADEMIC

ラフバラ大学にて研修。サッカー部がどのような活動しており、どのようなスタッフがおり、どのような仕事があるかと学びました。


UCLの眼科の権威である大沼教授に、日本から出て活躍するとはどうゆうことか?ということを学ぶ。明治維新のお話しは非常に興味深かった。この日からみんなの目の色が変わっていました。

英語の授業。簡単だけれども、いざ言葉にすると恥ずかしかったりと。殻をやぶって話し始めている選手もいました。

ラフバラ大学での練習風景。ラグビー、クリケット、フットボールなど本当に様々な施設が一流でした。多くの人材と知識が養われており、スポーツ文化の差を痛感。

様々なオリンピック種目の選手が使用しているジム。


UCLの校舎にて、ロンドンで活躍する日本人の方々と座談会。映画、デザイン、スポーツなど、今現在ロンドンで活躍している方々の話しを必死に聞く生徒さん。この時間が一番印象に残っている人も多かったよう。

Cultural exchange

地元クラブ、ロンドンで活動している日系クラブFOOTBALL SAMURAIのU-17選手との交流。積極的に英語で話しかけている選手もいました。

最後の特別ゲストに吉田麻也選手登場。世界で活躍するためにやってきたことはなにか?今までにないくらい真剣な表情をしていました。

今回の研修が数年後、数十年後に響くものであればと願っております。
FOOTBALL@UK 竹山

■お問い合わせ

 

【イギリス留学コーチ資格】 自分の身体を効果的に使うためには?

もっと足が速くなりたい、高くジャンプがしたい、俊敏に動きたい、、、
スポーツをしている誰もが1度は思ったことではないでしょうか?

自分の身体を効果的に使うことの「フィットネス」の重要性はFAも説いており、イングランドのプロチームのアカデミーでは自分の身体を正しく動かす練習がプログラムに入っています。

ブライトンのアカデミーヘッドコーチで元FAのPlayer Development Coachのポールホルダーさんも「ボールを用いた技術練習も大切だが、自分の身体を効果的、効率的に動かす技術を教えることも無視してはならない」と話されています。

現在Southamptonにある大学でサッカーとフィットネスという授業を受けていますが、その中でフィットネスの部分の知識をもっと学びたいと思い、今回はSAQ Internationalという団体のSAQ PSM Award に参加してきました!

SAQ Internationalとは?

Speed(スピード)
Agility (アジリティ)
Quickness (クイックネス)

の頭文字を取り、アスリートがそれぞれのスポーツでのパフォーマンスを上げるための基礎となる体の動かし方を向上させるために、独自のトレーニングメソッドやコーチの育成などでアスリートをサポートしている団体です。

現在ではプレミアリーグのサッカークラブ、ラグビーチーム、クリケットチームなどのトップアスリートから、小学校やグラスルーツのチーム等でも活動しています。

今回のSAQ PSM AwardではSAQ Internationalが持つ理論やトレーニングメソッドを受講者に落とし込み、合格者はSAQ公認コーチとしての資格がもらえます。ちなみにPSMはPerformance Sport Movement の略です。そのまんまです。

受講者が自分を入れて6人と少ない人数でしたが、それだからこその講師を交えた議論もたくさんでき、6人の受講者はサッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボールと、多種目のコーチだったので他のスポーツの情報も交換できた新鮮なコースでした。

コースは1日で終了します。
後日テストの結果が知らされ、合格か不合格かを知らされます。

日程は座学と実技を交互におこない、最後に実技の試験そして理論の筆記試験を受けました。

コースの内容は?

メソッドに基づいたウォームアップそしてスピード、アジリティ、クイックネスをカバーするトレーニングを座学と実技で学びます。

ここで繰り返し言われて印象に残っていることが「トレーニングは必ず簡単なものから始め、徐々にそれぞれのスポーツに特化したものにすべき。」ということです。(理論のテストにも出てきました。)


人には誰しも今までのやってきたやり方、いわゆる「
」があり、いくら本人が自覚していても最初は無意識にやってしまうことがあるようです。最初から特定のスポーツに焦点を当てたトレーニングをしてしまうと、練習が必要以上に複雑になり直したい癖への意識が薄くなってしまうとのことです。

座学と実技での講義が終わると、実技試験が行われます。
一人一人にトピックが渡され、それに沿ったメニューを自分で作り、他の受講者を選手役として発表します。

自分の場合は”Explosion”という課題が渡され、20分間で配られた紙に練習メニュー、コーチングポイントやプログレッションを書き、それを実際に発表します。”Explosion” という課題は反応速度の向上と爆発的な多方向運動の向上に焦点を当てた練習メニューということでした。

それをパスすると理論の筆記試験に移ります。
試験と言われていたので少し緊張していましたが、始まってすぐに講師から、「分からなかったら周りと議論するか、俺にいつでも聞いてくれ」という衝撃発言があり、それからはみんなでワイワイ話しながら問題を解きました。

コースを終えて


自分はあまりフィットネスの知識がないからか、たくさんの新しいことを学べて充実したコースでした。そういう考え方、見方もあるのかということの他、サッカー以外のコーチからも知見を広めることができました。

学んだことをどうサッカーに生かせるのか、これからもしっかり考えようと思います!

塚本修太