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【イギリスコーチング留学】スカウンティングコース 第二のバーディを見つけるためには?

奇跡の優勝と言われたレスターシティの優勝の立役者、ジェーミィ バーディ。バーディの活躍の裏側には映画のようなシンデレラストーリーがあったのをご存知だろうか?

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彼のキャリアは、イングランド8部からスタート。

7部、5部とステップアップし、レスターシティ(移籍当時は2部)に移籍し、プレミア優勝し、イングランド代表にも選出される成り上りです。

とっても夢がありますよね?

と当時に、イギリシではこのような議論がなされました。

「バーディのような能力にあふれた選手はもしかしたらもっと下部リーグにもいるのではないか。それを私たちが見落としているのではないか。」

スカウトマンはバーディのどのようなプレーを見て、彼はもっと上のリーグでも通用すると感じ獲得までしたのか、逆にそれまでなぜその能力を見極めることができなかったのでしょうか。

今回、選手を見極めるスカウティングの能力を身につけたく、
IPSO( International Professional Scouting Organisation)という団体がやっているスカウト、分析コースのlevel 1を受けてきました。

サウサンプトン大学でフットボール学を学んでいる塚本修太がレポートします!

 

1) IPSOとは?実際には何をするの?

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IPSOは普段プレミアリーグのチームで働いているスカウトマンやアナリストが講師を勤めており、自分たちの経験や知識をもとに効果的なスカウトと分析の仕方を一つのメソッドとして提供しています。

中国やスウェーデンなどでもコースを開いており知名度も徐々に伸びてきているようです。
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コースはlevel 1 とlevel 2があり、今回はマンチェスターにあるCURZON ASHTON FC のホームスタジアムで行いました。

level 1を合格できない限りは当然level 2は受講できません。Level 1は主に選手個人の分析の仕方を学びそれを落とし込みレポート形式の紙にどうやって書くかということをやりました。

最後に実際に分析アングルのカメラでサッカーの試合を1試合見て指定された選手をきちんと分析しレポートできていれば合格になります。

Level 2は主に選手個人の分析ではなくチームの分析になります。こちらも実際にレポート形式で試合を分析し合否が決まります。

 2)  講習1日目 スカウトマンへの第一歩として何を学ぶのか?

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Level 1は二日間のコースになっており、日中は講義、そして1日目の夜は行ける人たちでパブで交流。コネクションがどの世界に行っても大事と強調しておりアットホームな環境でとても楽しかったです。

参加者もいろいろな国から来ており、みんな様々なサッカーの仕事で働いているので参加者同士のディスカッションでもとても多くのことを吸収することができました。日本人の参加は初めてだったので日本のサッカーのことも聞かれたりもしました。

具体的に何を学んだかというと、上でも言った通りlevel 1は選手個人の分析の仕方を中心に学びました。ですが参加者の中には私も含めスカウトの世界にあまり馴染みのない人たちもいるので、1日目の初めにスカウトは何をしているのか、スカウトとして大事なことなども最初に学びました。

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そして講義が始まるや否やすぐにサッカーの試合を前半だけ見させられ指定された選手の分析をします。

ここでは採点などはなく今現在の自分が選手をどれだけ細かく見ることができているかというのを確かめ最後のテストのレポートと比べることを目的にしていました。

講師陣もこの試合を一緒に分析するのですが、終わった後に自分のレポートと比べると大きな差がそこにはありました。

その後に、ではどのように選手を見ていくかやどれをどうレポートに書き込むかなどを実際のレポートを見ながら勉強していきました。

レポートに具体的に書き込むことは、

Physique(フィジカル)

Pace(試合の中での動きの速さ、緩急など)

Work-Rate(運動量)

Attitude(チームへの貢献、自分の役割を理解し完遂したか)

Technical(技術)

Intelligence (インテリジェンス)

Comments(自身の選手に対して感じた事)

の7つの項目に分かれており、試合を見ながら分析をしていきます。 

image1自分が分析したもの。汚くてごめんなさい)

ただ、分析のやり方は色々な種類があるのでこれが絶対に正しい方法ではないです。IPSOはこのやり方でやっていますが、FAなどでは違う分析の仕方をしています。

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3) どういう選手がいい選手?悪い選手?

少し内容に触れると、例えば中盤のMFの話です。

ある選手の説明をするときに「その選手のポジションはボランチだ」とレポートに書いたとしても「どんな」ボランチなのかが分かりません。

チェルシーに所属しているカンテのようなDFバックをサポートするボランチもいますし、マンチェスターユナイテッドのキャリックのような主に中盤の真ん中を埋めるようなボランチもいます。

カンテのようなタイプのボランチが攻撃時、中盤でのバランスの舵取りを放棄して前に上がりそれで点を取ったとしてもそれは果たしていいプレーだったのですか?というようなことを講師、参加者たちの中でディスカッションしていきます。

選手の基礎技術を見るのはもちろんの事、どれだけチームに貢献できているかも選手を見る上で大事なことの一つだと強調していました。

 

4) 講習2日目 実際に選手の分析をして合否発表 

そして2日目。サッカーの試合を1試合見て指定された選手の分析をします。

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今回はWest Ham United vs Manchester United のポグバ選手のプレーを分析しました。今までの自分の知っているポグバのイメージは全部忘れるようにと言われ、この試合でのポグバのプレーだけでレポートを書くようにと何度も言われました。

その試合のポグバはチームのルール無視、好きなようにやっているので分析が難しかったです。笑

そのレポートが終わると講師陣がそれを採点。必要なことが70%以上かけていれば合格です。自分も無事合格することができてlevel 1を取得することができました。Certificationは登録した住所に送ってくれます。

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紙一重の差の能力かもしれないがその差がもしかしたらもっと上のリーグで活躍できる差かもしれない。

私たちはその差を逃さず見つけ出さないといけない。

そのためにはもっとサッカーを理解している人たちが増えるべきだ。

この二日間があなたの知識の少しでも足しになれば嬉しいです。と最後に言っていました。 

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(今回の会場CURZON ASHTON FC のホームスタジアムTameside Stadium)

二日間の講習会だったのですが内容が濃くとても充実した時間でした。

まだまだ知らないことだらけ、もっと勉強しないと。と思わせてくれるいい経験になりました。スカウトマン以外にも、監督、コーチ、アナリストなど多岐に渡った分野の人たちがいるので是非興味があったら行ってみてください!

http://ipsofootball.com/

塚本修太

 

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サッカーのデータ分析会社Prozoneの分析コースをイギリスで受講

現代サッカーでは「サッカーと分析」は、すでに切っても切れない関係にある。試合中のプレー成功率、選手のダッシュ本数、スピードなどのデータがコンピューターに一瞬のうちに落とし込まれる。

データを分析し、両チームは長所と短所の見極め、次のゲームに向けたトレーニングメニュー作成などがおこなわれる。ヨーロッパのトップの現場では、数年前からすでに常識になり、練習中やユース年代の試合でも分析は取り入れられている。

しかしながら、そのコンピュータソフトで導きだされた数字をどのように読み取り、グラウンドで活かすことができるかはソフト購入にいくら大金を積んでも仕方がなく、その数字を読み取るアナリスト(分析官)の存在が重要になっていている。

今回は、イギリス•リヴァプールのサッカーデータ会社最大手のひとつProzoneの分析コースを受講した須山ヒロト氏に昨年受講した際の様子を振り返ってもらう。須山氏はイギリスにおける2年間のワーキングホリデーで、UEFA B ライセンスを取得して、現在はドイツにてプロコーチを目指している。

イギリス•リヴァプールでサッカーのゲーム分析コースを受講した須山(ワーホリ中)さんにインタビュー

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Prozoneでの講習風景

F@UK:須山さんは、ワーキングホリデー(YMS)で2年間イングランドに滞在されていてUEFA Bライセンス取得済みと聞いています。住んでいるロンドンからは距離があるリヴァプールでのProzone分析コースをどのように知ったのですか?

S: ワーホリでイングランドに滞在しているあいだ、ヨーロッパ内で様々な分野の人とコンタクトを取り模索していたところ、リヴァプール大学で開催されているコースを分析会社の知り合いから話を聞いて、コース受講をきめました。

 

分析会社であるProzoneが主催している分析コース

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分析ソフトを使った画像(4年前のアジア杯決勝、日本vsオーストラリア分析)

F@UK:分析会社であるProzoneが主催している分析コースということですが、いったい中身はどのようなものでしたか?

S:イギリスのリヴァプールにあるジョンムーア大学で開催されている分析コースを3つすべて取得しました。

このコースは分析会社のProzoneが主宰で、3段階にレベルが分けられています。

Level1:1試合におけるテクニカルな分析について
Level2:大会におけるフィジカル中心の分析について
Level3: チームコンセプトとスカウティングの分析、モチベーションビデオ作成について

コースの流れとしては、プロゾーン会社内の分析スペシャリストの方が、プロゾーンの大まかな仕組みや現代の分析の流れ、チームの紹介、分析がいま世界的にはどうのように動きになっているかをプレゼンしてくれました。

そして次に個々のパソコンを使いながら、プロゾーンプロダクトの分析ソフトの使い方、次はどのように数字をみていくという感じです。

 

ありとあらゆるデータが記憶されている

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上のデータは長友選手とオーストラリアのカーニー選手の比較データ

S:映像とのリンク、アニメーション、数値、グラフ、ありとあらゆるデータがプロゾーンプロダクトには記録されており、驚いた事に世界中のリーグのデータ記録があり、もちろん日本のJリーグのものも含まれていました。

 

分析する上で大事にしなければいけないこと

スクリーンショット 2015-01-09 16.50.00EURO2012のイタリア代表のパス交換表

F@UK:コースを受講するなかで、なにが大事であると考えましたか?

S:チームで分析をする上で、1番最初にする仕事は監督とのコミュニケーションだと思います。

まずチームがどのような哲学を持ち、監督がどのようなコンセプトでチーム作りをしているのかを理解する事が大切になってきます。

その上でどのようなデータを監督が必要としているのか話し合い、大量のデータから必要な部分を抜き取りまとめて行く作業がはじまります。

ソフト自体は、アーセナルやFAなどをはじめとして多くのクラブが使用しており、エヴァートンの監督しているマルティネス氏もProzoneのデータをどのように使っているかYoutubeで説明している。

 

EURO 2012 スペイン対イタリアの決勝戦を分析

スクリーンショット 2015-01-09 16.56.40スペイン代表のタッチ数をゾーンごとにわけている

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スペイン
とイタリアのタッチ数とボール保持平均秒数

F@UK: 事前にプロゾーンで作成されたプレゼン資料を見せてもらったのですが、講義のなかでは、どのような試合にフォーカスをあてて、何を分析するのでしょうか?

S:2012ユーロ決勝スペイン対イタリア決勝を分析したのですが、なかなか興味深い結果を見つけました。

(上の表にある通り)スペインはボールタッチ数がイタリアに比べて圧倒的に多いのです。ボールタッチ数は多いので、それに伴って攻撃のテンポ(1人あたりのボールをもっている長さ)も緩むと予測していたのですが、結果はチームとしてのテンポは0,46秒スペインのほうが速かったのです。

スペインの数字を見て分かることは、「ただ闇雲にボールをたくさん触るのではなく、最初のボールコントロールから次へのアクションがスムーズで、予測された場所へ上手くボールを運べている」ことがわかると思います。

もし自分のチームが、スペインのような相手と対戦するときはどのようなディフェンスをするべきか、なにを練習で大切すべきかが見えてきます。

自分のチームに戻ったときにプロダクトは使えないが(かなり高額なので・・・)試合の観察眼や選手の観るべきポイントが増え、より深く選手やチームの動きを観られるようになったとおもいます。

 

コースでの実技内容は?

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F@UK:最後に試験のようなものがあるのでしょうか?

厳正なテストはないのですが、データを用いながら、ある特定のチームを分析して資料を作って行くことが求められます。

個人ごとにあるチームのデータ収集、プレゼンテーションの資料を作り、コースの最後に20分弱のプレゼンテーションをします。ちなみに、ぼくはニューカッスル担当でした。

そこでしっかりとした内容が出来ていれば、講師の方からフィードバックをもらい、無事に資格を取得という形になります。

 

分析するうえで陥ってはいけないこと

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 F@UK:今回のコースを終えてみて、新しい発見はありましたか?分析について、どのようなことを考えましたか?

分析とは手段であって目的ではないなと考えています。

ぼくも含めた日本人は、分析という行為自体が好きなところがありますが、それをする事に満足してしまい、分析は試合に勝つための一つの手段であり絶対的なものではないという概念を忘れてはだめだとおもいます。

そうなると失敗への階段を上ってしまう。画一的な考え方にならず、フレキシブルに物事を捉え、一つの手段として捉え分析を行って行く事が重要です。

ゲーム分析はすべきか?といったら、確実に分析はしていたほうがいいとおもっています。その捉え方さえ間違えなければ、分析は勝利への武器になるはずだと思っています。

F@UK: 他には、どんな受講者の方がいましたか?

コースは30人くらい受講していました。サッカーを深いところまで追求したいという積極的な人達が多かったです。(UEFA Bコースを受講している人たちと同じくらいのレベルのサッカー観をもっていました。

すでにプロチームで活躍している分析官も中にはいましたし、両隣はポルトガルのポルトで分析、ウェストハムで働いている方でありました。

 

今後への活かしかたとは?

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須山氏はU
EFA B のライセンスをイングランドで取得している

F@UK:資格が今後どうように活かされていくとおもいますか? 

もちろんどこかのチームで、分析官(アナリスト)として働く時にも、プロダクトの使用方法やデータの見方、ビデオ作成など様々な面で効果的に働いてくれるとおもいます。

そして、これから大事になってくる事は、この経験をどのように現場で落とし込んで行く事であると思っています。

インタビュイー: 須山ヒロト氏
UEFA B ライセンス取得、現在はドイツでプロコーチを目指す

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