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『カレン・ロバートが行く!英国スタジアム紀行〜5部 Sutton United FC編〜』

「日本国内にJ3の基準を満たすスタジアムをつくりたいんだよね」

現在イギリスの下部リーグでプレーを続けるボビさんこと、カレン・ロバートさんのそんな言葉から始まったこの企画!

J3基準を満たすサッカースタジアムづくりを目指し、英国内の5000〜10000人規模のスタジアムを取材します。

第1回目はこちら
『カレン・ロバートが行く!英国スタジアム紀行〜BARNET FC編〜』

具体的なテーマは、、、

  • スタジアムって試合のない日はどのように使われている?
  • クラブがスタジアムや施設を保有しているのであれば、どうやって収入を得て運営されているの?
  • スタジアムの中身みせてください!
  • クラブの特徴というか、こだわりを見つける           

第2回は英国ロンドン南部に位置しますSutton United FC。
チェアマン兼執行役員のデイブ・フェアブラザー氏にお話を伺いました!

サットン?どこかで聞いたことあるぞという方がいるかもしれません!

実は、2シーズン前のFA CUP 5回戦でアーセナルと対戦したんですね。ジャイアントキリングを数回成し遂げた上に、プレミアと対戦しイギリス国内外でも話題になりました。

5部以下のチームが勝ち残ると、プレミアリーグとの戦力面、資金面、施設面での圧倒的な差をどのように対抗するのか?という点が注目されます。ちなみに、テレビ放映権やチケット収入などが数億円入ってくる可能性もあるので、下部リーグにとっては非常に夢があるFA CUPです。

今回の登場人物

カレンロバート: 
現在英国下部リーグでプレー中 千葉県1部 ローヴァーズ木更津FC 代表
http://rovers.co.jp/             

中村モネ:記者
サウサンプトン大学でフットボール学専攻中
http://footballatuk.com/archives/2223

キヨ:撮影者(ワーホリ中)
プレミアリーグのサッカー観戦チケットのことならばお任せください。
https://ticket-on-demand.com/

サットンユナイテッドFCとは?
サットンユナイテッドFCは第1回目でご紹介したバーネットFCと同じ5部相当のNational League に所属しており、本拠地であるKnights Community Stadiumはおよそ5000人入場可能のスタジアムです。

今回は、スタジアム視察の前にウォータールー駅近くのオフィスにてチェアマン兼執行役員のデイブさんが質問に答えてくれました。

サットンのスタジアムのこだわりは、その時に支出できるお金の範囲でとにかく少しずつの改修をしていくことだと言います。

もともとは陸上競技場だった?
もともと陸上競技場も兼ねていたスタジアムなので、まずはピッチ周りのトラック部分のスペースを詰めて客席を近付けました。特にゴール裏はピッチとの距離が近く、臨場感があるそうです。

これからの改築プランとしては、障害者用設備が少ないので増やしたりこれまでの工事で掘り起こした土の埋立地を教育施設建設のスペースとして使ったり、近隣とのトラブルを招きがちなナイター設備の調整をおこなっていくそうです。


イギリス下部リーグらしいスタンドを新設

  試合のない日はどのように使われている?

試合のない日はピッチや施設の貸し出しをしたり、スタジアム内のミュージックバーの営業をしたりしているそうです。

サットンのピッチは3G(人工芝)で使用用途が豊富なので、トップやアカデミーチームの他にも女子チーム、障害者チーム、ウォーキングフットボールのチームを設けて皆同じピッチを使って練習しているそうです。

多い時は週5回、朝9時から夜21時まで使用するのだとか。時にはトップチームとアカデミーチームの練習時間がかぶって同じ時間に練習することもあるそうです。子供達のモチベーションは確実に上がりますね!

ピッチ施設使用の売り上げは、年間2500万円ほど。ミュージッククラブ、バーなどの売り上げは年間2000万円。スポンサーは一口80万円で、地元企業や教育関連のパートナーを増やしている。

施設の貸し出しは主に多目的室をディナーやパーティーに使ったり、会議室を一般向けに開放したり教室としてセミナーなどに貸し出ししたりしているそうです。

ミュージックバーはサットンファンの間で人気が高く、過去にはThe ZombiesやThe Animalsなどの有名バンドが演奏したこともあります。そして珍しい使い方が、サットンでは学生インターンを受け入れているそうです

ということは、これらがクラブとしての主な収入源なのでしょうか?
その他にもしっかりとやっておりました!
試合日以外の駐車場運営、提携している学校やスポーツビジネス専攻の学校運営(B-TEC)
教育にも力を入れています。

クラブはどのように収入を得ているの?
自ずと収入はピッチの利用料や施設貸し出しから賄われていきます。

もちろんアカデミーの運営も。
U9からあるアカデミーからの収入、FAからの出資、スポンサーや地元企業、学校などのパブリックパートナーからも協賛金を受けているそうです。

スポンサーには土曜の試合日にBoardroomで無料ランチを提供したりマッチデーオウログラムに名前を記載したり、各スタンドやエリアなど出資する設備を分けて設定して、それぞれに命名権を与えたりしているそうです。

その他にも、シーズンチケットからの収入が画期的だったと言います。

もともと£300に設定していた値段を£75に減額すると購入者が3倍になり、利益はそれまでよりも倍増したそうです。現在は£159に設定されていますが、子供は£10〜20と低価格(年間)の設定になっています。

クラブの特徴は?

サットンの特徴は、なんといっても3Gピッチ(人工芝)であること。League2に昇格することになったら天然芝ピッチに改修しなければなりませんが、今のところあまり心配している様子は見られませんでした。笑 まだ上がらなそうです。

そしてデイヴさん曰く、サットンとそのスタジアムは5部の割に知名度が高いそうです。それもそのはずです。冒頭でも述べましたが、サットンは2シーズン前にFAカップでアーセナルとホームで闘っています。

対戦にあたってSONY Records勤務のClub Secretaryの娘さんにマーケティングを手伝ってもらい、バンドとのコラボなどで宣伝活動に力を入れました。その甲斐あってか各国から問い合わせが殺到したそうです。

最後に筆者が個人的に感じたのは、教育熱心なクラブだということです。

空いた土地には教育施設を建てたり、インターン生を受け入れたり、アカデミーの生徒にトップチームを間近で見られる環境を作ってモチベーションを高めたりなど、若者を育てることに非常に力を入れています。

次はどこのスタジアムにお邪魔できるでしょうか?

また違った雰囲気を感じることができるのが楽しみです。


乞うご期待!

 


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その他のイギリスコーチング留学や選手留学の日記はこちら!

1【イギリス短期留学】大学生が選ぶロンドンですべきこと10選

2【イギリスコーチ長期留学】 1ヶ月目 「プレミア優勝後のレスター岡崎選手と対話!」

3【イギリス短期留学】大学3年生イギリス1ヶ月短期選手留学:「もう一度、本気でサッカーをしてみたかった」PART1

4【イギリス短期留学】高校生が海外イギリスサッカー選手留学3週間で感じた差とは?

5【イギリス短期留学】日本の高校生がイギリス留学5週間で指導者資格を取得するまで

 

 

【イギリスコーチ留学】フットサルのコーチ資格がサッカーの指導に役立つか

世界でもトップスターと呼ばれる、リオネル・メッシ、クリティアーノ・ロナウド、ネイマール、シャビ等、、、これらの選手には共通点があるんです。

それは育成時代に全員がフットサルを経験していたということ。

サウサンプトンの大学に留学中の塚本修太がFAのフットサルコーチングコースのレベル1を受講してきました。

FAのフットサルコースとは?

このコースはフットサルの理解を深めること、そして試合中に使うサッカーとフットサルの技術をもっと切り崩して学ぶというコース。

フットサルのコーチがしたいという人たちだけに向けた内容というよりも、フットサルを学びながらサッカーにも応用できる内容でした。

実際に何を学べるのか?

フットサルはサッカー選手たちの育成においても重要な役割を果たすということが教科書の冒頭でも触れられており、特に戦術、技術面で基礎的なことを学べるとも書いてありました。

フットサルコーチングコースはサッカーのコースとは違い、レベル1は1日の座学と実技で終了します。(サッカーの方は約1ヶ月間ほど)

そしてサッカーの方とは違い最後に実際にコーチングの実技テストがありません。悪く言えばいるだけで合格はできますが、この講習で何かを持ち帰られるかは自分次第。とはいえ午後はずっと実技だったので居眠りをする暇もありません。笑

座学の内容は?

午前中の2時間はフットサルの歴史、近年のフットサルの進歩、参加率、基本的なルールのおさらいなどをしました。

フットサル大国のスペインやブラジルなどに比べるとやや見劣りしますが、確実にイングランドもフットサルの質、認知度共に上がっています。

ですが、講師に「今イングランドのトップリーグ(Super League)にいるフットサルチームをわかるだけ挙げろ」と言われても、受講者全員で力を合わせて5チームも挙げることができませんでした。

いよいよ実技

2時間の座学を終えるといよいよ実技です。講師が実際にコーチングをして、自分たち受講者が選手役として参加します。

お昼休憩まではウォームアップの練習、技術練習、ゲーム形式の練習をしました。練習の進め方はやはりFAのコースなのでサッカーコーチングと非常に似ていますが、フットサルに必要な技術を組み込んだ練習になっていました。

昼食休憩の後も講師がコーチングする形で進んでいきます。
午後は守備とシュート練習をして、最後に30分ほどみんなで集まり今日のコースで何を学んだかを共有して終わりました。

フットサルをプレーするメリットとは?

もちろん純粋にフットサルの知識も増えて楽しいのですが、受講者の半分以上はサッカーコーチだったので必然的になぜフットサルをプレーすることがサッカーにいいのか?という議論が始まります。

理由の1つとして挙げられたのが、サッカーと比べてフットサルは一人ひとりが持つボールタッチ時間がより多いということでした。より多くの時間ボールに触れることで、よりたくさんの成功と失敗が起きます。

成功したことは自信につながり、たとえ失敗をしてもまたトライするチャンスがすぐに来ます。たくさんの成功失敗体験ができる環境を作ることによって、挑戦することを恐れない想像力豊かな選手が生まれるのではないか、そしてできなかったことが出来るようになり自信を持ってプレーすることにつながるのではないかと講師を交えた議論ができました。

他にも技術的、戦術的な面でもたくさんの理由が挙げられましたが、長くなるので実際にコースに参加した時に確かめてみてください。

受講してみて

実際に受講してみて1番初めに感じたことは、目新しいことは何もなかったということです。ですが、では何も持ち帰ることがなかったと言われればそうではなく、今までに漠然と思っていたことを言語化して整理する良い機会になりました。

フットサルはサッカーの育成に効果的だとは前から思っていましたが、「なぜ」「どのように」「何が」「いつ」「どこで」効果的なのかを少しずつですが理解できたので、これからのサッカーのコーチングにも生かせると思います。

フットサルの特性を理解することによって、よりフットサルをうまくサッカーの練習に組み込めるのではないかと思います。

たった1日の講習だったので少し物足りなさも感じましたが、内容は非常に興味深かったので是非どこかのタイミングでレベル2も受講できたらなと思います。

塚本修太

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【イギリス長期コーチ留学】サッカー経験ないが指導者を目指したい-FAレベル2取得まで

こんにちは。北海道出身の浅野アキヒトです。

大学まではサッカーが見ることが好きで、選手としての経歴はほとんどないのですが、大学卒業後にFAレベル2までの取得を目指して11ヶ月の留学に挑みました。

       
(写真はトッテナムの練習場特別訪問した際)

今回は僕が経験したFAレベル1とレベル2の講習内容をお伝えします!

FAレベル1の講習内容とは?

FAレベル1は全部で6回講習があります。

講習の流れとしてとしては、

1日目 Practice
=相手がいない状況での練習とは?


2日目 Skill Practice
=相手がいる状況での練習とは?


3日目 Small Side Game
=ゲーム形式の有効的な練習とは?

4日目
=11人制のゲームで受講者が監督を交代で行う

その他には、
救急処置の講習があり、心臓マッサージやAEDの使い方の訓練。

子供たちの練習での保護→子供へのプレッシャーや差別について、ビデオを見たりグループに分かれてディスカッションしました。

レベル1はロンドン滞在が数ヶ月が過ぎた頃に受講しました。1日の流れとしては、午前中はまずは講義。その後実際に講師の考えたセッションの例を紹介してくれました。

午後からはグループに分かれて15分間セッション。グループ毎のセッションでは選手役とコーチ役に分かれて、それぞれセッションが終わるとアドバイスをしたり、他のグループの人たちが意見を言ってくれるのでとても勉強になりました。

あまり激しい運動はないだろうと思ってなめていましたが、他の受講者がコーチのときは、自分は選手役。受講者の中には現役選手もいたためかなりの選手の役割としてかなりの本気度でプレーを何度もしました。。

 FAレベル2の講習内容は?

レベル2はHampshire FAで行いました。ロンドンでのレベル2はかなり人気で、予約がうまっていました。場所はハンプシャー州のベージングストークという場所でロンドンから高速列車で1時間くらいです。

講義は全部で10回。去年からブロック制度にかわったようです。

ブロック1 (4日間講習)    How we coach
ブロック2 (3日間講習)    How we support
ブロック3 (3日間講習)How we play

レベル2の講習の流れ

ブロック1ではHow we coach。
コーチング哲学、選手の社会開発、選手のモチベーションを上げるための動機づけ、テクニック・スキル・戦術の定義を学びます。

ブロック2ではHow we support。
選手のポテンシャルをコーチがどうやって引き出すか、未来の選手に向けてどうサポートしていくかについて学びます。

ブロック3ではHow we play。
ポゼッションの練習やGKの練習について学びます。

ブロック3まで終わると、最終試験として自分でクラブをピックし、2回にわたってクラブに講師が訪問し、実際にセッションを行い的確な指導ができているかチェックします。

今回レベル2ではロンドンとは違ってネイティブなイギリス人ばかりだったので英語を聞き取るのにかなり苦労しました。

しかーし、ここでもラッキーなことに日本語を少し話せる人がいて本当に色々と助けてくれました。

ロンドンでもハンプシャーでもそうでしたが、積極的に話せばTutorや他の受講者がサポートしてくれるので、自分からアクションを起こすことが重要。

イギリス留学1年間を通して

地元からほとんど出たことがなく、そして初めての海外。イギリスに来て、地下鉄内では外国人と顔を合わせることすら出来ませんでした。

もちろん英語も話せませんし、自分から話す勇気なんてありません。初めの1ヶ月は緊張でスーパーやパブにも行けませんでした。まさに日本人によくありがちな恥ずかしくて話せない。というのに直面しました。

しかし、どこへ行くにしても手助けしてくれる日本人はいないので、目的地にたどり着くためには英語で外国人に話すしかありません。

大げさかもしれませんが、生きていくためには英語を話さないと…。という状態になると、
3ヶ月が経った頃には恥ずかしさは無くなり、話す勇気が出てきました。

 


1年間の留学でやっておくべきこと


活動していたフットボールクラブのサムライでは年に2度(夏と冬で2週間)のホリデーがあります。

そこで他のイギリス国内や国外に観光しました。ヨーロッパ留学の良いところは他のヨーロッパへ電車や飛行機で安値で行けることです。

自分は夏に留学生3人でイタリアに行ってきました!
フィレンツェを拠点とし、1週間でフィレンツェ、ピサ、リヴォルノ、ローマ、ミラノ、ヴェネチアを観光してきました。

水の都ヴェネチア。ゴンドラに乗って

夕方のフィレンツェの景色。ミケランジェロ広場にて
観光以外でもプレミアリーグの試合や下部リーグの試合観戦も行くべきです。コーチの留学をしている以上、試合を見るということが大事だと思います。

初のウェンブリースタジアム。
イングランド対ブラジル(スコア0-0)

ネイマールもこんな近くで見れました!

2部のミルウォール対QPRの試合を見てきました。(スコア1-0)

サポーターの熱が激しいと言われるミルウォール。
得点後にQPRサポーターに向けて野次。

特に目立った選手はいないのに試合は面白かった!
2部でも日本と熱の差が感じられました。

11ヶ月の留学。時間もあり様々な経験ができました。日本では東京にでてから、仕事をしながらコーチングができる環境を見つける予定です。ロンドンでのチャレンジ精神は忘れずにいたいです。

浅野彰仁

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【イギリス長期コーチ留学】プレミア屈指、トッテナム育成年代の練習視察

「プレミアリーグのチーム練習って見れますか?」

と、時折聞かれるのですが、プレミアリーグの練習場は、基本的に非公開なのです。

各クラブのトレーニング施設は、トップチームや育成年代を含めて、選手たちが練習に集中できる安全な環境を作ることを主な理由として、関係者以外の立ち入りを厳しく制限しています。

ビッグクラブが所持している施設は、天然芝と人工芝ピッチを合わせて約10面、最先端のトレーニングジム、ドーム型練習施設などが完備されており、一般的な代表チームの国立トレーニングセンターよりも充実したものになっています。

9月某日、トッテナムの最新練習場に潜入してきました

普段は立ち入りが制限されているのですがが、北ロンドンに拠点を置くトッテナムホットスパーズは、地元街クラブの育成年代のコーチングスタッフや運営者を対象にしたレクチャーを定期的に開催しており、今回はイギリス11ヶ月留学でアキコーチと講習に参加してきました。

9月中旬、U−7からU−11の年代のコーチを50人ほどを招待され、講習とトレーニング見学を含めて2時間の講義が行われた。参加費は無料でした。北ロンドンの地元クラブが多かったように思います。

7歳からスカウティングをはじめています

トッテナムはロンドン市内にスカウティング網を張り巡らせており、7歳以上を対象に練習場への送迎が1時間以内の距離に住んでいるタレントを探しあて育てることに重きを置いているようです。

U−7からU−11のアカデミーを統括するギャリー・ブロードハースト氏がトッテナムの育成年代が掲げる哲学を道路標識のラウンドアバウト(環状交差点)の写真を用いて説明をはじめました。

「ラウンドアバウトには何カ所の出口がある。全員をプロ選手として主要道路に送りだすことはできないが、我々の目標は明確で将来CLで活躍できる選手たちを主要道路まで送りだすことである。現在のトップチームにはハリーケーンを含めてアカデミー出身の選手が3人在籍しており、彼らは8歳からトッテナムの育成メソッドの中で育ちCLの舞台に立っている」

金の卵をどう育てるのか?育成における環境の重要性

11ヶ月FA レベル2を受講中のアキコーチ

つづいてスカウティングで見出してきた才能の卵に対してどのようなトレーニングを構築し、なぜそれをするのか、どのように実践するのか、そして環境の重要性を強く主張していました。

「育成における環境は非常に重要である。ここでいう環境とは、選手、家族とクラブとの信頼関係。安全でクリーンな場所での練習。そしてなによりも選手たちが、失敗や批判を恐れさせずに、リスクをとってクリエイティブなプレーをさせる環境のことである。7歳から11歳は、まだ子供である。利己的なプレーをすべて否定するのではなく、子供のままに多くのリスクを負わせたプレーをさせようとコーチングしている。時間をかけて、トッテナムの哲学言語と環境を選手に理解してもらうと努めている。


ハリーケーンは、8歳からトッテナムに所属している

さらに大事なことは、この年代の選手たちを現在のトップチームと同じ視線で分析してはならないと常にスタッフや関係者に話している。例えば、U−8のチームがそのままトップチームに昇格することはない、チームではなく個人の選手がそこまで辿りつくと考えている」

サッカーに飽きる?様々なスポーツを体験

練習プログラムの中では、ユニークな取り組みもいくつか紹介されていました。

アカデミーの上級生が年下の選手たちに対して選手として成長するとはどういうことか、なぜこのトレーニングを行うかを対話させるピアメンタリングは、コーチの話を聴くよりも、より能動的に会話に参加し記憶により残るようである。

その他に、選手たちはサッカーだけではなくマルチスポーツに取り組んでいるようです。小学生年代の選手たちは週3回のトレーニングに加えて、週末にプレミアクラブ同士との公式戦を行っており、シーズン中にサッカーから距離を置きたい瞬間がやってくるは仕方ないことだと理解し、週に50分ほど、ラグビー、ハンドボール、陸上などを行う時間を設けて、ポイント制の競争を行っている。

サッカー以外からも身体の動かし方やスポーツ戦術など多くのことを学べると確信しているようでした。

どんな選手を育てたいのか?明確に!

どのような自前の選手を育てるのかという項目は非常に細かく提示されていた。その中で、プロ選手となった時にCLで活躍するためには選手のゲームへの適応性をブロードバスト氏は次のように強調した。

「トッテナムは、約10年間に7カ国の異なる監督を雇用してきてきた。これはプレミアリーグの中で特別な数字ではなく、監督が長年在籍するクラブの方が非常に珍しいのが現状である。育成段階ですべきことは、選手が異なる国の監督の元で、変化するプレースタイルに適応することができる能力を身につけることだろう。監督が変わると突然に活躍できなくなる選手は少なくない。フィジカル、頭脳、そして選手の人間性が備わり適応できる。どんなスタイルになっても、適応しうる選手がCLで生き残れる選手だと考えている」

ドーム型の施設で行われているU−7からU−10のトレーニングをピッチ上に入り見学すると、インテンシティが非常に高いミニゲームが行われており、5対5のミニゲームの中で選手たちの動きに対して励まし褒めるコーチングを続け、選手たちはリスクを恐れずに激しく動き回り、大きく躍動していました。

最後に街クラブのコーチ陣と小学生のアカデミー選手たちとのディスカッションが行われ、どんな練習を行っているのか?なぜこれをやっているのか?という質問に対して、先ほどまで行われていた講義の内容を子供の口からはっきりとした受け答えがなされていた。大人な対応を見せていました。

参加者の一人のコーチが、講義の感想を述べた一言が印象的でした。

 「哲学や練習メソッドなど理想を語ることは街クラブでもできるし簡単なことであろう。しかし、先ほどパワーポイントでプレゼンしていたことが、目の前で100%実践され、そのトレーニングが積み重なっていくことに驚きを覚えた」

街クラブのコーチはそれぞれに学びとるものがある有意義な2時間であったことは間違いない。自身のクラブですでにやれていることを確認し、やれていないことはどのように変えていけばいいのかを他クラブと対話する場所にもなっていました。

プロクラブの才能の卵たちは、地元街クラブのグラスルーツからやってくる。その関係性をどのように構築していき、アカデミーから育て上げるかの試みの結果は、10年後のCLの舞台でわかります。

さて、僕たちはサムライというクラブでどのような選手を育てたいのでしょうか?学ぶことはまだまだたくさんあります。


最後に一枚!
後:アキコーチ、前:竹山編集長。

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【イギリスコーチ長期留学】 10ヶ月目 『ロンドン育成年代のリーグ戦ってどんなもの?』

みなさん、こんにちは!
留学期間も、とうとう残すところ一カ月。

イギリス留学11か月のコーチング留学でロンドン滞在している西井隆人です。

今月は、ロンドンの育成年代のリーグ戦はどのように行われているのか?についてです。

1)イギリスの育成年代のリーグについて  Tigersu17sCup2

リーグ戦は毎週日曜日の朝に行われます。

朝10:30が定番のキックオフ時間、お昼前に解散のパターンが多いので、午後は休日となります。

ロンドンの北西ミドルセックスという地区協会によってリーグは運営されHarrow Youth Leagueと呼ばれています。

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なんと毎年600チームが参加し、1万人以上が毎週末にプレーしています。

U-7からU-11までの年代はnon-competition(勝負の成績を公表しないこと)が義務付けられています。

これはFAが勧めているもので、勝負に徹することで、親やコーチが熱くなりすぎることで子供へのプレッシャーを軽減する狙いもあるようです。

クラブのレベルによってディビジョンは分かれています。6部から10部から成り立っています。シーズンの成績によって昇格・降格もあります。

U-12以上の年代は、ディビジョン1,2,3…といった表記に変わります。

さらにカップ戦なども組み込まれ、勝ち上がることで下のディビジョンに属していても上のディビジョンとの対戦が可能です。

プレー人数と時間をまとめます。

U-7  5人制 20分ハーフ
U-8  5人制 20分ハーフ
U-9    7人制 25分ハーフ
U-10 7人制 25分ハーフ
U-11 9人制 30分ハーフ
==============
U-12 9人制 30分ハーフ
U-13以上 11人制 35分ハーフ

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2)真剣な勝負だが、あくまで成績を出さないことにこだわる理由とは?12219421_851372738314114_3801099771636306430_n

子供の1試合ですが、中身は真剣勝負そのもの。

練習とまるで空気感が変わります。この雰囲気の差こそが、サッカーが強い国と弱い国の差といってもいいくらい。

しかしながら、イングランド国内においても勝利主義にならないようサッカーに関わる人たちへRespectを推奨しています。

ここイギリスでもサッカー離れが問題になっており、年齢を重ねるに連れてサッカープレーヤー人口が減少しています。

調査したレポートによると、コーチや両親からの勝利に対するプレッシャーが原因でサッカーが楽しくなくなったという回答がもっとも多かったのです。

FA(イングランドサッカー協会)は、Respectという理念を一番に推奨しており、コーチングライセンスLevel1の講習において、最初に教わるものです。

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4つのキーポイントとして、

‣クラブ哲学は、あるか?
なぜプレーするのか?クラブ哲学によって、人々への印象は変わる。

‣コーチの役割とは?
コーチの影響力と価値と問いただす。

‣ポジティブなコーチングの環境を作り上げる
より選手たちが活発にプレーできる環境を作れているか?
親はタッチラインでの良いサポートができているか?

‣試合日の環境を管理すること
試合環境を整え、利益の最大化を図る

 

3)試合の進め方
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ホームとアウェイで行われ、ホーム時はホーム側から審判を提供します。コーチはコーチングをすることが役目で、お父さんが審判するケースが多いです。

11歳以上のゲームは協会から派遣され、審判への料金が発生します。

保護者は応援できるエリアが定めれており、コーチと同サイドに立つことはコーチングの声と混ざるために逆サイドに立つように言われています。

試合前には選手登録カードをお互いのチームで確認しあい、お互いに握手して試合開始です。

チームによってもちろん異なるのですが、保護者の熱意がかなり伝わってきます。

選手の一つ一つのプレーに対し,「Well done」「good boy」「unlucky」と言った励ましの言葉を送ります。ゴールが決まった時は、空気がはじけます!!

ごくまれに熱狂しすぎる方もいますが,親からの励ましの言葉は子供たちにとって一番のモチベートになっていると思います。

 

4)真剣な試合を通しての選手たちの成長
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U-11のチーム(英語と日本語で指導)

毎週のリーグ戦を通して選手たちは著しく成長します。

指導してきたサムライでは、リーグに参加する子としない子が平日の練習に来ていますが、練習に取り組む姿勢とボディーコンタクトの強さに違いが生まれてきていました。

フィジカルが鍛えられたというより、精神的に成長し、怖がらずにボールに果敢に向かえるかどうかの差だと思います。

例えば、リーグ戦のゲームではダッシュでボールを奪いに行きブレーキなしでそのままタックルを受けます。大人の話ではなく、育成年代でこの激しさ。

その分ファールも多いです。ファールすることは良くないことですが、子供たちは意図的に行っているというよりは、本能的にただボールを奪いたいだけです。

日本の指導では先にやり方やルールを教え、プレーしてみることが後に来ますが、イングランドでは真剣にプレーすることが先行して、ルールはプレーしながら身に着けていくのだと学びました。

間違ったやり方はないと思いますが、サッカーを学ぶという意味で、側面を見つけることができた経験でした。来月はいよいよ最後の月です。

西井隆人

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