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【スタジアム特集】小さなスタジアムが示す大きな存在感、地域密着スポーツの最先端とは

未来を見据えたイギリスのスタジアム

ガンバ大阪が昨年サッカー専用スタジアムを完成させ、日本サッカー界にも専用スタジアムの誕生を望む声が全国各地から聞こえてきている。

Jリーグを制覇した広島など、サッカー専用スタジアム建設への機運は高まっているが、実現には幾つも壁を乗り越えなければならないだろう。

サッカーの母国イギリスには、フットボール専用の国立競技場ウェンブリースタジアムをはじめ、世界的に有名なサッカー専用スタジアムが数多く存在している。そして、名もなき地方の小さなクラブにおいても、自前かつ独創的なスタジアムを所有していることが、イングランドのフットボール文化の懐の深さの証でもあろう。

今回の記事では、イングランドのノンリーグ(セミプロ)でGKとしてプレー経験がある玉井リョウ氏(日本帰国後、現在は広島県の廿日市FCでプレー中)が、イングランドのとある地方クラブの最先端スタジアムを訪れたときのレポートを紹介したい。

リョウさんがワーホリの期間である二年間で実際に体験したフットボールの下部リーグをまとめた記事は下記のリンクから。(全3回)

第1回はこちら(ガムシャラに挑んだチーム探し)
第2回はこちら(イギリスと日本サッカーの違い)
第3回はこちら(どれくらいの英語力?) 

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カンファレンスナショナルという5部のリーグに所属しているクラブになぜわざわざ足を運んだか?

こんにちは。
ぼくは2年間のワーキングホリデーでイギリス滞在を終えたあと、現在広島県にある廿日市FCというクラブでプレーを続けています。

イギリスから日本に戻ってきて一番痛感していることは、クラブが街に根付いていく上で自前のスタジアム(グラウンド)を持つということが、クラブを支える上で非常に大きなアドバンテージとなるということです。

しかしながら、現状は日本の町クラブが自前のグラウンドを持つということは非常に難しいことで、実際Jクラブを見てみるとスタジアムを所有しているのはガンバ大阪、ジュビロ磐田と柏レイソルなど数クラブのみです。

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小さなクラブの小さなスタジアムにおける発見

一方でイングランドでは、トップのプレミアリーグから5部のようなノンリーグ(セミプロ)、さらにはそれより下部のクラブが自前のスタジアムを持つということは当たり前であり、古くから根付くフットボール文化によって生まれる日本との差を一番感じる部分でもあります。

そこに住む地域の人々が、自分たちのクラブをより身近に感じてもらうためにはどのようなスタジアムが実際に存在するのだろうか?そして、そこからヒントを得られればと、短いロンドンでの里帰りでダートフォードFCのスタジアムに足を運ぶことにしました。

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スタジアム名 :Princes Park
クラブ名           :Dartford FC(Kent)
所属リーグ      :Conference National Premier (5部)

規模は4000人だが、先を走るスタジアム

ロンドン郊外に位置するダートフォードFCのスタジアムの収容人数はわずか4,000人ですが、『Sutainability』(サステイナビリティー)という意味で国内外からたいへん注目されているスタジアムのひとつです。

サステイナビリティーとは、『持続可能性』という意味で、環境・経済・社会等の観点からその物事を持続可能にしていく取り組みのことを言います。ロンドン五輪の開催時にもメディアに大きく取り上げられたテーマのひとつです。

ワールドカップやオリンピックのために大きなスタジアムを建設するが、大会終了後にはその多すぎる収容人数や交通アクセスの不便さ等で全く使われることが無くなり、むしろ大きな施設を維持していくだけでコストが掛かってしまうという負の遺産になるケースは、北京五輪、シドニー五輪会場でもみられています。

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環境に特化した独自のスタジアムを作り上げる

見栄をはるのではなく身の丈にあったもの、「持続可能」を目指し建設されたスタジアムがこのPrinces Park Stadium。

スタジアムを覆う屋根に降る雨水はスタジアム内の水道水に利用され、一部分にはソーラーパネルが設置されており、ロッカールームの暖房やピッチ下に埋め込まれたヒーター、そしてナイター照明の電力にも充てられています。

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見学しに行った時期は、屋根の工事をしていて、話を聞くと屋根の上全体に草木を植えようとしているとのこと。

屋根の上に生い茂る草木は防音と断熱の役割を果たし、自然豊かな周囲の景観を損なわないように配慮されています。

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またスタジアム周囲を囲む壁の大部分は木材でできており、温かみある外観となっています。

ピッチ部分は周囲の土地より掘り下げられていて、その分夜間照明のライトの高さも低くなり周辺住宅に対する光害を軽減させています。客席と比べると異様に背の高い外壁も光害対策で、ロンドンの冬の冷たく吹く風からも観客を守っています。

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木とレンガ、石でできた外観

Soccer - Isthmian League Division One North - Dartford FC - Princes Park

Soccer - Isthmian League Division One North - Dartford FC - Princes Park

スタジアム外

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下の写真は、いろいろと説明をしてくれたおじさん。

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アポも何も取らずスタジアムに足を運び、エントランスに行くと受付のおばちゃんたちは、日本人2人組を少々警戒。

おばちゃんたちに「このスタジアムを見るためにはるばる日本から来た!」と熱意を伝えると、渋っているおばちゃんたちを見ていたおじさんが「見せてやるよ」と中に案内してくれました。

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ロッカールームとプレスルームは鍵がかかっていて入れませんでしたが、それ以外のスタジアム全体を案内してくれました。

ただこのおっさん、色々な話を聞いても全部答えてくれるので、誰ですかと尋ねるとなんと『Chairman(会長)』!

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非常に気さくで、オープンに何でも話してくれる会長に連れられスタジアムに併設されているバーに行き、ビールを飲みながらゆっくり話をすることができました。

何かクラブのグッズを買いたいと聞いたら、今はないからこれ持って行けとマッチプログラムをくれました!

通常は£2.5(約¥450)で販売されてます。

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その後もバーでビールを飲んでると……いきなりユニフォームを放り投げてきて、青と黄色のユニフォームをぼくたちにプレゼントしてくれました!

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クラブハウスにあるグッズを探してくれたバーのおばちゃんや、いきなりの訪問に笑顔でスタジアムを案内してくれた会長など、日本人がクラブに興味を持ってスタジアムに来てくれたことを、門前払いするのではなくて、素直に喜んで対応してくれたことに非常に感動しました。

会長、ありがとうござました!

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その勢いで入団会見を!(無理でした。)

地域リーグのクラブが自前のスタジアムを作ること

日本で言えば、地域リーグや都道府県リーグ所属クラブがこのようなスタジアムを所有し、運営していることになります。日本のサッカー界でも文化の裾野を広げる意味でも、欠かすことができない小さなスタジアム運営です。

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ちなみに、スタジアムの建設費は約7百万ポンド、日本円でおよそ13億円。自然保護や環境に関わる様々な団体からの支援を受けているスタジアムですが、やはり地方自治体からの融資も少なくはなかったようです。

試合の日はチケットホルダーに対して格安のシャトルバスを約10キロ離れた隣町のGravesend(グレーブセンド)駅から運行されたり、スタジアム前の公道にあるバス停が整備されたりと、スタジアムができるにあたってその周辺や街をひっくるめて環境を変えていくためにはやっぱり自治体の支援は不可欠かもしれません。

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日本でもスポーツやサッカーがもたらす素晴らしさの多様性がでてきて、小さなスタジアムの魅力がもっともっと浸透していけば、サッカー文化の発展に繋がると信じています。

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一度足を運んだら一目ぼれ間違いないです。

スタンドとピッチのレベルが同じで、選手と同じ目線で観戦でき、手を伸ばせば選手に触れられそうな距離です。ヤジもため息も心のこもった声援も全て選手に届きます。

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現在Dartford FCに所属している選手の中でプロ契約はたったの3名。それ以外の選手は日中に働き夜にトレーニングや試合をこなしています。

そのような選手でも4000人で埋め尽くされたこのスタジアムの最前列の柵の向こう側、ピッチに立てば街の人々にとってイングランド代表よりも価値のある選手へと変貌します。このPrinces Park Stadiumはそれだけの力を持っていると僕は思います。

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今度行くときはMatch Dayにしようかな!玉井リョウ

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編集後記

リョウさんがロンドンに戻ってくると聞いて久しぶりに会いました。日本でプレーしている広島のクラブのことなど話す中でスタジアムに興味があるということなので、ダートフォードを勧めると、次の日には友人と向かっていました。

そして、会長にスタジアムを案内してもらうというVIP待遇。運と言ってしまえば運がいい話のようですが、自分の脚を使って、「あなたのクラブを見る為にここまで来た」という情熱は、ときによっては、相手の心を動かすときがあるかもしれません。事前にアポとった方がいいですが、こういう旅も時々ありではないでしょうか。

海外で学んだことを日本サッカーに還元することは、そんな簡単な話ではないですが、彼のように自主的に動きづつけ、壁を登り続ける人が増えることが日本サッカーの発展に必ず繋がると信じています!

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本マガジンFootball@UKは、イギリスサッカー留学(選手、コーチ資格、語学留学、大学進学)の現地サポートをロンドンより行っています。

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【イギリス短期留学】高校生が海外イギリスサッカー選手留学3週間で感じた差とは?

佐々木ショウリさん(16歳)は、高校二年生になる前の春休みを利用して約3週間、イギリスに海外サッカー選手留学にやってきました。

「日本では味わうことができない厳しい環境に身を置いてプレーしてみたかった」というショウリさんのゲームを見学して思ったことを率直に伝えながら、インタビューを行いました。

練習はセミプロクラブのWealdstoneのU-18のチーム練習に参加に加えて、プロ指導者が運営するアカデミーにも参加しました。

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ウィールドストーンU-18コーチのリチャード氏は、UEFA Aライセンスを持ち、試合中はゲームをあまり止めずに選手個人にピッチ外から声を掛けていた。

F@UK: まず、イギリスに選手留学でやってきて、こういったプレーに挑戦してみたいというイメージはありましたか?また、3週間という短い海外サッカー留学ですが、具体的に何を求めてきましたか?

「今、自分がプレーしている高校の部活よりも厳しくてレベルの高い環境でやってみたいと思ってきました。

具体的なプレーでいうと、やはりペナルティエリア付近でボールを受けてから、自分でゴールを決めるプレーに挑んでみたいと思っていました。」

肌で感じた差はどこにあったか?

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F@UK: セミプロのユースチーム(ウィールドストーン)のU-18の紅白戦を見学させてもらいました。外から見ていて思ったことは、厳しい意見になってしまいますが、上記のようなプレーできずに、チャンスの場面でボールもなかなか回ってきませんでした。試合を振り返ってみて、どんなことを思いますか?

「一人で状況を打開するようなプレーは、ほとんどできずに本当に悔しく思っています。

イメージでは、足下で受けてから勝負が始まる感じでボールを受けたくても、イギリスのサッカーは縦に流れて裏を狙うプレーが非常に多かったように思いました。

コーチには、ボールをもらう時に、中に入っていくのではなくて、もっとサイドに張っていてほしいと要求を受けました。」


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一緒にプレーしているユースの選手たちは、サッカー専門コースに通いながらBTEC(専門学校)やA Level(高校卒業資格)を取得している

F@UK: 相手はU-18の選手たちでレスラー並みに大きいことに加えて、イギリス人の選手たちはすでに筋肉ができあがっており、厳しいしいプレスを受けると飛ばされてしまいそうな状況でした。そんな中、ドイツのプロチーム(日本育ち)から短期でロンドンにやってきたL選手(16歳)は、いきいきとプレーしていました。30分で3本シュートして1ゴール。ショウリと彼の差は、なんだと思いましたか?

「彼も僕も途中からピッチに入ったのですが、L選手はトップ下のポジションでDFの狙うべきところをわかっていました。

ボールの受け方がうまくて、スペース認知が高いなと思いました。

そしてなによりも、最初のプレーでインパクト(3人ドリブルで、かわしてゴールポストにあたる)を与えたことでチームメートからすぐに信頼を得ていました。」

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F@UK: 最初のプレーで[この選手だせば安心]という信頼間を作れたことで、ボールもL選手に集まりはじめていましたね。ほとんど彼が試合を作りはじめました。体の大きさ、テクニック、スピードでは、ショウリとあまり変わらないけれど試合での活躍には差がありました。

「悔しかったか部分というかこれから改善するべきところは、プレーのスピードです。

判断の早さが求められていました。日本だったら数メートル先に相手がいれば取られるはずがなくても、こっちでは詰め寄られてタックルを受けていました。」

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在英歴13年の宮原氏は、FA公認の代理人資格者。イギリスサッカー界では多くのコネクションを持ち、その他にも留学生の生活面(ホームスティ先や学校)でのサポートをしている。

F@UK:
体感してみてはじめて分かるということはあると思いますし、ショウリが高校に戻ってその感覚を大事にしながら少しでも上の舞台で戦ってほしいなと思います。日本に帰国して、これからの高校生活で目標を一言でお願いします!

「筑波大学でサッカーができるように目指して2年間頑張ります。今回の留学もそうですが、 自分の力をつけるためにも、レベルが高いところでやりたいです。海外イギリス留学で環境を変えてサッカーをすることで自分の意識が高まっているで、この感覚を忘れないように精進していきたいです!」

インタビュア−:竹山トモ
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イギリスサッカー留学のこと聞いてください!出張東京説明会のお知らせ

イギリスサッカー留学マガジンのFOOTBALL@UKは、姉妹サイトである留学@UKと共同で現地ロンドンから留学生のお手伝いをしております。

日頃、お問い合わせなどはスカイプやLINEなどで無料相談を行っておりますが、今回は東京にてイギリス留学相談会を行います。

イギリスへのサッカー留学(選手、コーチ)や語学留学をご検討中の方、ぜひともご参加ください!

21f8998ea5703b443a3e451efa223e38_s※画像はイメージです

どんな内容?

今回の相談会では、留学のなかでも比較的安価かつフレキシブルに行ける語学留学、人気のフットボール留学、及び英国で働きたい方にはオススメのワーキングホリデーに関する内容になります。

どんな話をするの?

ブリティッシュカウンセル認定の留学カウンセラーの笠井(女性スタッフ)が、語学学校やイギリスでの留学生活について東京の会場にて説明します。また、サッカー留学の詳しい情報などを知りたい場合は、会場からのスカイプ通話で現地ロンドンと繋ぐことも可能です。

詳細

日時: 4月11日(土)
場所: 東京都内(後日発表いたします)

プレゼンター: ブリティッシュカウンシル認定カウンセラー 
笠井理華子

説明会の予定

11:00-11:45 語学留学

12:00-12:45 フットボール留学

13:00-13:45 YMS渡英前対策

14:00-14:45 語学留学

15:30-17:30 個別相談会(※)

※個別相談は各10分程度を予定しております。お申込み先着順で、事前予約を頂いた方のみのご案内とさせていただきますので、予めご了承ください。

参加費: 無料

お申込み方法

留学@UKお問い合わせメールアドレス「ryugakuatuk@japanatuk.com」まで、件名を「東京説明会参加希望」とご記載頂いた上で、下記の必要事項をご記入頂きお申込みください。

【氏名】

【性別】

【参加ご希望スロット(複数選択可)】

【個別相談の希望の有無】

【その他ご質問/ご要望】

※各スロットとも、申込先着順で定員になり次第締め切らせて頂きます。(最低催行人数は5名とさせて頂きます。)

イングランドの下部リーグでサッカー選手として暮らしてみる!Part3

イギリスにて「サッカー選手として生活すること」(しかもGKとして)を目標にして、2年間のワーキングホリデーの間にイングランドの7部と8部でプレーした玉井リョウさん。

2015年の冬の移籍で、クリスタル・パレスがFWケシ・アンダーソン(19)選手のシンデレラストーリーで話題になったイングランド8部リーグ。サザンリーグ・ディビジョン1・セントラル(8部相当)のバートン・ローバーズからの移籍でした。

リョウさんがワーホリの期間である二年間で実際に体験したフットボールの下部リーグとはどんなものであったのでしょうか?(全3回)

第1回はこちら(ガムシャラに挑んだチーム探し)
第2回はこちら(イギリスと日本サッカーの違い)

さて、今回が最終回です。

•ピッチ上で実際に使っていた英語

•はたして1ヶ月の給与はどれくらいだったの?

そしてリョウさんが、2年間のイギリス生活を振り返っています。

プレーするためには英語はどれくらい必要か?

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チームメートと会長

英語に関しては事前に準備しておくにこしたことはありません。

渡英前は外人の話す英語はほぼ100%何言っているかわからない状態で、英文法と単語帳をそれぞれ握りしめて出発しました。

必要な英語力を鍛えるために勉強方法

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まずイギリスに到着した翌日から2ヶ月ほど、語学学校に通いました。
読み書き、会話など、だいたいのことがカバーしている授業内容でした。

授業料も比較的安く(1ヶ月15万円くらい)、学校で仲良くなった友達とカフェなどで会話できるチャンスが増えてよかったなぁと思います。キングスクロスに位置しており、移動が便利でした。

約3年前の話なので色々変わっていることもあるかと思うので、気になる方はウェブサイトでチェックしてみてください。

語学学校のマルバーンハウスMalvern House 
→ http://www.malvernhouse.com/


とにかく英語を実践、あとは慣れる!

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チームメートのアンソニー

自分からイギリス人や外国人のコミュニティーに出向き、強制的に英語を話さなければいけない環境に身を投じることで自然と英語力はついてきました。

例えば、、、

外国人とのシェアハウスに住む、
友達に誘われたパーティーをなるべく断らない、
ジムや図書館のメンバー会員手続きをしたり、
カフェに行って店員と話したり、

そして、僕の場合は特にサッカークラブに属していた事が大きかったです。

そこではまさに学校では教えてくれないような言葉や表現をチームメイトを通して学び、間違いなく一番英語が身に着いた場所でした。 

こういっちゃ悪いかもしれないが、サッカー選手は汚い言葉が大好きでした!

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ここからは実際にサッカーの現場やピッチ上でよく使われている英語を紹介します。

実際に体験して使っていた英語で、この言葉単体だけでも使えると思います。

ピッチ上や普段のコミュニケーションでも無理に文章にしようとして言葉に詰まるよりも、シンプル、短く、を心がけえていました!

攻撃のときに使うサッカー英語  (まぢで使えます!)

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Shoot! (シューッ!)
シュート打て

Finish! (フィニッシュ!)
シュート打て

Bang it! (バニッ!!)
シュート打て 

Deliver! (デリヴァー!)
(サイドでボール持ってる味方に対して)
センタリングしろ、クロス上げろ

And again! (アン  アゲッ!)
ワン・ツー (これを言わないと“ツー”は返ってきません。。。)

Time!

フリーだぞ(You have time=お前には時間がある、の略) 

Man on! Behind you! (マノーン、ビハイドゥー)
真後ろからきてるぞ(日本でもお馴染み、発音もマノーン) 

Left,Right shoulder! (レフト、ライト、ショルダー)
左、右後ろ(にいるぞ)から来てるぞ
→相手の位置をより正確に味方に伝えられ、日本では使われていない便利な表現です

 Line! (ライン)
縦!

Square!  (スクウェア)
横!

Set! (セット)
おとせ (日本だと“チョン”とも言いますね) 

Leave it! (リーヴィッ!)    
触るな、見逃せ
(ラインを割りそうなボールや、スルーしてほしい時に)

守備のときに使うサッカー英語  (まぢで使えます!)

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Keepers!
キーパー“ズ” です

Go! Pressure! 
寄せろ

Watch him!
あいつをみろ(少し間合いを置いて)

Pick him! (ピックヒム)
あいつにつけ(マークを見失ってたり、誰をマークするか曖昧な時)

Stand on him! (スタンド オンヒム)
あいつにつけ(ぴったりと)

Header! (ヘダー)
ヘディングしろ

Away! (アウェイ)
クリアしろ

Hook it! (フッキッ)
ひっかけて蹴れ
(後ろ向きでボールを追いかけている時に、背後やゴール方向に向かってラインを割らないように蹴ること)
→これも日本では無い表現ですね。

クリアはaway でhookは残せ、みたいな感じ。

Get out! (ゲッラウ)
ライン上げろ(ゴール前からクリアした直後に、キーパーがよく使います)

Squeeze up! (スクィーズ アップ)
ライン押し上げろ(ボールに対してコンパクトに寄せるイメージ)


その他のサッカーの場で使える英語

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Come on boys! (カモーン ボーイズ)
いくぞ!

(鼓舞する意味で。boysのところをGuysや Ladsなどにも言い変えます)これ良く使います。

Hand ball (ハンボー)
ハンド(ちょっとしたことでも審判にこれを言ってアピールしています。)

Booking (ブッキン)
イエローカード、警告

Sent off (セント オフ)
レッドカード、退場


はたして選手として給料は、どんなものであったのか?

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サッカーで海外にチャレンジする人にとって、どれくらい給料をもらえるかは気になる部分であると思います。

僕の経験した範囲内(イギリス7部、8部)ではありますがお伝えしましょう。

まず給料をもらえていた期間はシーズン中のみ。

なので6月~8月のオフシーズンからプレシーズンにかけては給料が貰えません。基本的に給料は試合の日に試合給として支払われ、固定給はありませんでした。

シーズン初めにサインしたのは、17名の登録メンバー入りで£40

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試合終了後に監督が封筒に入れたものを手渡し(放り投げて)でくれます。

出場の有無に関係なく17名の登録メンバーに入れば貰え、金額はシーズン初めにサインした額が£40でした。

ただし開幕戦やカップ戦の決勝や昇格のかかった試合、またフレンドリーマッチ等の試合の種類によって金額も上下しますし、さらに試合で活躍したり、僕はないですがゴールを決めたらそれもまた貰える額が変わってきます。

1ヶ月で4万円也。ロンドンでの1人暮らしには足りず

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シーズン中はほぼ毎週土曜に試合があり火曜日もたまにあるので、月6回給料をもらえる日があるとすると1か月で£240、£1を¥170とすると平均して¥40,800貰っていました。

しかし、ロンドンで一人で生活するにはこれでは足りないので、午前中や練習の無い日は日本にいた時の知人に紹介してもらった日本食レストランのキッチンでアルバイトをしながら生計を立てていました。

チームメイトの中には核となる選手が2~3人いて、その選手たちは他の選手とは違う契約でより多くの給料をもらっていました。

もっと実力のある選手はビザの制限がかからないディヴィジョンぎりぎりまでチャレンジできる可能性はあると思います。。

(ただし、日本人がプロクラブに入るには代表経験等が無ければならないという遥かなる壁のビザ問題に関わってきます)

おわりに

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この記事の一番最初にも書いたとおり、渡英当時の目標である「サッカーで食っていくこと」は結局達成できませんでした。

しかしながら日本ではプロになれなかった自分が、

クラブと契約し、
サッカーの本場で選手として少ないながらも給料をもらい、
2年目でカテゴリーのスッテプアップ、
そして試合にも多く出場できたこと、

それらは今後への大きな自信になりました。

J3入りを目指す広島のクラブ(廿日市FC)で現役続行

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幸運にも知り合いの方の紹介をきっかけに、今でも現役で広島でJリーグ入りを目指しているクラブでサッカーを続けています。クラブ発展への手助けができればと目標を切り替え頑張っています。

イギリスで体感したことは、今でもよく覚えています。

芝生のピッチ、

まるでラグビーのようにぶつかり合う魂のこもったサッカー、

ストレートな感情表現、

観客との距離、

木製のスタンド、

試合後のビール。

これらのフットボールの雰囲気と経験を少しでも伝え、イギリスのサッカーや暮らしに興味を持ってもらえれば嬉しいかぎりです。

また、実際に留学を考えている方へは出発前に現地の様子を知る情報として活用いただければと思います。

それでは、また! 玉井リョウヘイ

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編集後記

リョウさんとはロンドンで定期的に会い、地元のセミプロクラブでプレーする彼の話を興味深く聞いていました。

サッカーの友達が増えるごとに、彼の英語も上手になっているなと感じると同時に、「おれももっとやんなきゃ!がむしゃら!」と刺激を受けていました。

アルバイトで汗を流しながらトレーニングに向かい、日本人が誰もいない日曜日の勝負の世界に挑む時間は、必ず今の地でいきるであろうと思います。

海外で学んだことを日本のサッカーに還元するって、そんな簡単な話ではないですが、彼のように自主的に動きづつけ、壁を登り続ける人が増えることが日本サッカーの発展に必ず繋がると信じてやまないっす!

第1回はこちら(ガムシャラに挑んだチーム探し)
第2回はこちら(イギリスと日本サッカーの違い)

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イングランドの下部リーグでサッカー選手として暮らしてみる!Part 2

イギリスにて「サッカー選手として生活すること」(しかもGKとして)を目標にして、2年間のワーキングホリデーの間にイングランドの7部と8部でプレーした玉井リョウさん。

2015年の冬の移籍で、クリスタル・パレスがFWケシ・アンダーソン(19)選手のシンデレラストーリーで話題になったイングランド8部リーグ。サザンリーグ・ディビジョン1・セントラル(8部相当)のバートン・ローバーズからの移籍でした。

リョウさんがワーホリの期間である二年間で実際に体験したフットボールの下部リーグとはどんなものであったのでしょうか?(全3回)

第1回はこちらから!

第2回は、イングランドフットボールと日本サッカーのピッチ上やトレーニングの違いなどを綴ってくれました。

一言で言えば、泥臭いがキーワード。皆さんが想像するようなプレミアリーグのような美しいレベルではないですが、激しさや勝負への執念が凝縮されているので、感じ取ってください!


日本サッカーとイギリスFootball、
ピッチ内での違い

プレー環境が違うとはいったいどういうことか?

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まずイギリスと日本では気候が違います。

イギリスの冬は雨が非常に多く、日照時間も短いためピッチは常にぬかるんだ状態でプレーします、真冬になると芝が凍ることも。

このような気候はNon-League(セミプロ)のフットボールスタイルに大きな影響を与えています。だって、きれいにパスを繋ぎにくいんですから。

 10721234_694497990627508_2108405777_n凍った芝

10721310_694498310627476_1690781796_n
ぬかるんだピッチ

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ボールのまわり、スパイクの裏にははねんど質の土がつきます

10726436_694497790627528_1841216067_nスパイクはほとんどの選手が取り替え式
チームメイトのマイケル(CB)はスパイクのポイントを長いラグビー用のもをつけて改造してました

ロングボールを多用、ポゼッションの放棄

このようなピッチ状況では自陣からパスを繋ぐのは非常にリスクが高く、よってDFやGKがボールを持ったらすぐさま前線のボールの収まる選手をめがけてロングボールを放り込むサッカーになっていきます。

ここ最近、日本だとなかなか見ることができないプレースタイルですが、こちらの下部リーグでは正攻法です。

僕が2年目にいたクラブはそれがとても顕著で、試合前に監督からの指示で「もしお前がボールを持ったとき近くにパスをしたらクビにする」とまで言われました。

練習ではパントキックをとにかく高く遠くに、かつ相手のヘディングの得意な選手を外して狙うトレーニングもしました。

 10723288_694498153960825_1359524686_n相手のロングボールをことごとく跳ね返してくれたスタンリー
(いつも車で送ってくれた、一番世話になったチームメイト)

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前線でロングボールのターゲットとなっていたピース


セットプレー の重要性を実感スクリーンショット 2014-11-07 0.00.11BBCのフリーキック特集からの転載。

シーズン中の練習と試合前のミーティングで一番時間を割くのがセットプレー。

試合の日にスタジアムのロッカールームに入ると、ホワイトボードにはディフェンディングコーナー・フリーキック、アタッキングコーナー・フリーキック、カベ、キッカー、全ての選手の配置が記されています。

 ロングボールを多用するスタイルの場合、ボールが静止していてプレッシャーがなく正確なボールをゴール前に送り込めるセットプレーはお互いにとって大きなチャンスで、またピンチでもあるのです。

 

僕はどんなトレーニングしていたか?

キーパーなので、キーパーの練習内容も少しお伝えします。

ボールを一回でつかむ、
ボールの正面に足を運ぶということに重点を置いていました。

特に足を運ぶ=ステッピングは何度も反復した覚えがあります。

ちょうど同じようなトレーニングをしてる動画があったのでよかったら見てください。

Football league1、3部にあたるWalsall FCのトレーニングです。
たまたまチームメイトのキーパーがこのクラブに所属していましたので、練習は似ていたのかもしれません。

 テーマごとに専門家がやってくるトレーニング

 ピッチ内での話とは少し離れてしまいますが・・・

冬場になると雨や雪でピッチが使えなくなりトレーニングが外で行えません、そんな時にはスタジアムの二階にあるバーのホールの机をどかして室内サーキットトレーニングを行います。

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パーティ会場がトレーニングルームへと変わります。

・スピニングSpinning
エアロバイクと似たような自転車型のマシーンでペダルの重さはレバーのようなもので調節します、それを音楽に合わせながら漕ぎ、徐々に負荷を上げていきます。

 ・ボクササイズ
ペアでグローブとミットをはめてミット打ち!
最後には手が上がらなくなります。

 ・ヨガ
様々なポーズを皆でそろって行います。
タトゥーの入ったゴリゴリのやつがポーズをとると笑いが起きます。 

そして驚いたのが、
これらのトレーニングの専門のインストラクターがわざわざ来るということ。


サッカーのトレーニング以外の重要性

日本では、サッカーが上達したいのであれば常にサッカーのことだけを考え、サッカーをプレーすることだけで上達できるというような考えは少なくはないと思います。

しかしサッカーとは違う指導者のもとで、今までしたことのない動きや、普段使わない体の部位を使うことによって、プレーの幅・選択が広がり無理のきく身体づくりをすることができます。

身体能力が高いなーと思ったチームメイトが、実はオフシーズンにはラグビー選手をしてたり、競泳をやっていたりというのを知りました。

実感ベースですが、これは取り入れてもいいのではないか思っていました。

さて、次回は最終回です。

ピッチ上で実際に使っていた英語、
1ヶ月の給与はどれくらいか?
そして2年間の振り返っていきますのでご期待あれ!!

玉井リョウ

Cheers mate! (野郎ども、乾杯だ!)

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編集後記

文章だけ読むと、ロングボール多用とか泥臭いパワープレーとか、いまの流行からは完全に取り残されている感じに見えてしまいますが、実際にリョウさんの試合をスタジアムまで見に行った感想は、90分間熱かったす。そして面白かった。

チャンスはあるし、プレーに意図はあるし、そして激しく戦うからこそ生まれる物語がピッチ上にはありました。

「パスを回しているだけで、ゴールに迫られないのでポゼッションなんかくだらない」という言い分もよくわかります。

世界中、みんな違ったサッカースタイルでやってぶつかったらいいのではないかとぼくは勝手に思っています。
第1回はこちら(ガムシャラに挑んだチーム探し)
第3回はこちら(サッカー単語集、給与は?)

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